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とある王国にあるスーファント侯爵邸で、お茶会中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
「は!」
「ようやく気がついたのね。顔を近づけて気を失われたのは、人生で初めてよ。さすがに酷くないかしら」
「そんなに良い顔を近づけられたなら、誰だって気絶します!」
「いえ、気絶するのは貴方だけだと思うわ。それで目に入ったゴミはどうかしら?」
「…………まだ入っています」
「もう一回見てあげるから、今度は我慢してじっとしてるのよ」
「………………やっぱり無理です!」
「あら、また気絶」
 




