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とある王国の国立学園の学生食堂にて、昼休み中のラキスとグーフィルが話し込んでいる。
「このまえ友人に、『よく二人でいちゃついてるね~。羨ましいわ~』と言われたわ。でも身に覚えがないのよね」
「俺も身に覚えがありません」
「もしかしてあれかしら? 中庭でちょっとごたついてた、あの時」
「ああ、俺がセミにキレた貴方を止めようと、首を巻きつけていたあれですか」
「でもあれはいちゃついてたわけではないわよね」
「そうですね。いちゃついてはいなかったです。俺も貴方も命がけで必死でしたから」




