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とある王国の国立学園の学生食堂にて、昼休み中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
「貴方が手伝ってくれるのなら、俺は2.13人力です」
「妙にリアルな数字ね。百人力とはいかないにしても、もっと盛ってくれても良くないかしら?」
「それでは2.19人力です」
「悲しいぐらいに微増ね」
「サービスで2.35人力です」
「もう少し!」
「2.36人力です」
「刻んでくるわね」
「2.41人力です」
「もう一声!」
「2.46人力です」
「切りのいい数字で!」
「ご期待に応えて2.5人力です」
「……なんだか叩き売りとか、値切り交渉みたいになってたわね」
「狙っていたのではないのですか?」
「そんなこと狙うわけないじゃないの」
 




