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とある王国の国立学園の学生食堂にて、昼休み中のグーフィルとラキスが話し込んでいる。
「貴方の美しさは天上の女神の様です。描いた絵は他の誰の追随も許さない芸術性を誇り、その美声には世界が嫉妬せざるを得ません。それだけでなく――」
「……いつまでしゃべり続けるのかしら……? かれこれもう十分? しかも嘘と真実が入り乱れてるわ……。私はそんな人外じみた超人じゃないわよ……?」
「いいえ、貴方はまさに至高の存在です。まだまだ語り足りません。触れると壊れてしまいそうに華奢でありながら! 俺が話している途中で、急に額に触れないでください!」
「いつも顔が良いしか言わないのに、なんか変だと思ったら、やっぱり熱があるじゃないの! ほらさっさと医務室行くわよ」




