647.換金性が低いけど、凄いお宝。
魔物の死骸の回収を仲間たちにも手伝ってもらおうと念話したときに、サーヤが言っていたが、『亜竜 ヒュドラ』や巨大ザメ魔物、巨大クラゲ魔物などは、通常では遭遇することも無い生物で、おそらく一体で何十億という価値があるのではないかとのことだった。
ちなみに『亜竜 ヒュドラ』は、魔物ではないので『魔芯核』はないが、その素材はどれも希少なものらしい。
亜竜を含めた竜の素材は、極めて貴重とのことだ。
そういえば……『ライジングカープ』のキンちゃんが『種族固有スキル』の『登竜門』を使って、『特別竜』になった後に、元の状態に戻る時、大量の黄金の鱗を落としていくんだよね。
それを全て回収してあるけど、すごい価値のお宝なのかもしれない。
なんとなく……それだけで億万長者な気がしてきた。
まぁすでに、億万長者ではあるのだが。
そして今回、オリョウが『龍馬』にクラスチェンジしたことによって、『種族固有スキル』を獲得し、キンちゃん同様『特別竜』になった。
それを解除して、元に戻るときも、やはり大量の鱗を残していた。
黒く輝く鱗を、仲間たちが回収してくれていたが、あれもすごい価値なのかもしれない。
素材の鑑定をして値付けするようなところがあれば、どれぐらいの価値なのか出してみたい気持ちはあるが……。
ただいずれにしろ、あれだけの鱗を一気に販売することはできないので……やはり換金性の低い凄いお宝を、またもや大量取得したということになる。
ダンジョンマスターをしている『テスター迷宮』などで手に入れた古い時代の金貨といい……希少すぎて、すぐには換金できないとか、大量に換金できないとか、そういう流動性が低いお宝が、どんどん溜まっていってしまっている……。
まぁいいけどさ……コレクションだと思って大事にするから……。
今回の『亜竜 ヒュドラ』は、倒した事はみんな知っているわけだから、試しに一通りの素材を販売してみてもいいかもしれない。
きちんと値をつけて、買い取ってくれるところがあればの話だが。
後でユーフェミア公爵に尋ねてみよう。
心当たりがあれば、教えてくれるだろう。
というか……それよりもあれを素材に武器とか作ったら、凄いものが作れそうな気がしてきた……。
『亜竜 ヒュドラ』とか、巨大ザメ魔物とか、巨大クラゲ魔物とか……絶対すごい武器が作れるよね!?
ワクワクしてきた!
よく考えたら……普通の魔物はともかく、そんな貴重なものを、本当に俺が全てもらっていいんだろうか……。
そう思って、一応ユーフェミア公爵に確認してみた。
『亜竜 ヒュドラ』についても、巨大ザメ魔物、巨大クラゲ魔物についても、討伐したのは基本的に俺や仲間たちなので、全く問題ないということだった。
実際問題として、あの巨大生物を解体すること自体が、大変だということもあるようだ。
相当な作業になるからね。
そして早く処理しないと腐るという問題もあるし、下手をするとアンデッド化する恐れすらあるとのことだ。
そんなこともあり、希少な素材でも、ユーフェミア公爵は全く執着していないようだ。
ただ、あの伝説級の魔物の素材で、いい武具ができたら教えてほしいと言われてしまった。
冗談っぽくだが、「期待している」と言われたので……暗に装備をねだられたような気がしないでもない……。
なにかいいのができたら、プレゼントしようとは思ってるけどね。
普通の魔物は、俺たちだけではなく領軍の兵士、衛兵、セイリュウ騎士のみなさん、有志のみなさんも倒していた。
そう考えると希望する人には、魔物の死骸を分けてあげたい気持ちはある。
一旦は俺が回収するにしても、後から分けることも考えるべきではないかとユーフェミア公爵に相談してみたが、必要ないと一蹴されてしまった。
『死人魔物』については、領軍で魔物部分のパーツを取って、残りをまとめて埋葬してくれるとのことで、そのパーツを希望者に分けるつもりらしい。
有志で戦ってくれた人の中で、希望者がいたら優先して与えるとのことだ。
それ故、わざわざ俺が後から魔物の素材を分ける必要は無いとのことだった。
『魔物人』については、詳しい検証が必要とのことだ。
ただ検証が終わった後は、『死人魔物』同様に魔物のパーツを取り外して埋葬するという予定らしい。
そのときに、兵士たちで希望する者に与えることを考えるとのことだ。
魔物を倒しても、その素材は基本的に領軍の持ち物になるので、必ず兵士に与える必要はないようである。
ただ志気を高めるために、少しずつ分けることも多いようだ。
魔物のパーツは、武器や防具の素材になるので、武具屋へ素材を持ち込んで武具を作ってもらうというのが、兵士たちの楽しみでもありステータスでもあるようなのだ。
もちろん資金的に余裕がある兵士の話である。
ただ通常で買うよりも、素材を持ち込んだ方が安く買えるので、武具の新調をしやすいということにはなるようだ。
『魔物人』の検証は、ゲンバイン公爵家長女で王立研究所の上級研究員のドロシーちゃんが担当するということになった。
『正義の爪痕』の首領が乗っていたメカヒュドラと、二体の『操縦型人工ゴーレム』通称べつじん28号についても邪魔になるので、俺の方で回収させてもらうことにした。
これらの『マシマグナ第四帝国』の遺物については、後でドロシーちゃんによる検証が必要だが、その時に出せばいいだろう。
下手に置いといて、また動き出してもやっかいだから、ユーフェミア公爵に俺の方から申し出て、回収してしまったのだ。
大量の魔物とこの巨大な物体の回収は、いくら高性能の魔法カバンでも通常では考えられないことだと思う。
妖精族の秘宝的な特別な魔法カバンという、いつもの言い訳も用意していたが、その点については何も触れられなかった。
呆れた目を向けられることもなかった。
なんとなく……もうその程度のことでは驚かないよ的な感じになってしまったのかもしれない……。
いいことなのか……悪いことなのか……
壊れた建物などの復旧は、『フェアリー商会』で請け負った。
というか……『コロシアム村』の全ての建物が、『フェアリー商会』で作ったので、復旧するのも当然と言えば当然なのだが。
読んでいただき、誠にありがとうございます。
ブックマークしていただいた方、ありがとうございます。
評価していただいた方、ありがとうございます。
次話の投稿は、28日の予定です。
もしよろしければ、下の評価欄から評価をお願いします。励みになります。
よろしくお願いします。




