479.フェアリー商会の、新体制、その七(ファッションブランド『フェアクオ』)。
十、不動産事業本部——『フェアリー不動産』を展開。
現在は、『マグネの街』に本店、『領都ピグシード』『ナンネの町』に支店がある。
今後『イシード市』にも出店予定。ヘルシング伯爵領には、今のところ出店の予定は無い。
事業本部長は、『マグネ本店』の事業支配人のヤーンさんにお願いした。
ヤーンさんは、『マグネの街』の『フェアリー金物』のスタッフだったが、同じ建物の二階にある『フェアリー不動産』に異動してもらっていたのだ。
今回は、仕事ぶりを評価して事業本部長に抜擢した。
この部門の事業内容は、不動産売買、賃貸などである。
今のところ不動産を買うような人もほとんどいないし、避難住宅などは無償で貸し出しているので、現状は完全な赤字事業だ。
やむを得ないと思っている。
十一、宿屋事業本部——『ホテルフェアリー』を展開。
現在は、『マグネの街』に本店、『領都ピグシード』『ナンネの町』に支店がある。
今後『イシード市』にも出店予定。ヘルシング伯爵領には、今のところ出店の予定は無い。
事業本部長は、『マグネ本店』の事業支配人のモーノさんにお願いした。
モーノさんは、『マグネの街』の『フェアリー金物』のスタッフだったが、本人の新しいことをやってみたいという希望もあり、ずいぶん前に幹部候補として『ホテルフェアリー』に異動していたのだ。
今回、仕事ぶりを評価して事業本部長に抜擢した。
事業内容は、宿泊飲食全般である。
『マグネの街』の『ホテルフェアリー』は、街の外壁を出て街道を進んだ一番奥の『フェアリー牧場』の敷地内にある。
街からかなり離れているが、街を訪れる人が増えて街の宿屋が満室な状態が続いているので、『ホテルフェアリー』にも、かなりお客さんが入っている。
『領都支店』や『ナンネ支店』は、まだ旅人が多くないので、お客さんはあまり入っていない。
十二、紡績事業本部——『フェアリー紡績』を展開。
現在は、『マグネの街』に本店、『領都ピグシード』『ナンネの町』に支店がある。
今後『イシード市』にも出店予定。ヘルシング伯爵領には、今のところ出店の予定は無い。
事業本部長は、『マグネ本店』の事業支配人のユッキーである。
ユッキーは、元々この事業部門の支配人をしていたので、継続して担当してもらうことにした。
『統括本部』の『財務部門』の部門長と兼務というかたちになる。
事業内容は、羊毛などの糸を紡ぐ紡績事業と衣料品の製造販売である。
『紡績工場』と『縫製工場』と『販売店』で構成される事業になる。
『紡績工場』は、『マグネ本店』の『フェアリー牧場』、『領都支店』の『フェアリー牧場』と『牧場荘園』、『ナンネ支店』の『フェアリー牧場』にある。
『縫製工場』は、『マグネ本店』の工場エリア、『領都支店』の本部ブロック、『ナンネ支店』の本部ブロックに作った。
『販売店』は、これから『マグネ本店』、『領都支店』、『ナンネ支店』に作る予定だ。
衣料品販売店『フェアクオ』として、オープンする予定である。
糸や生地の販売と洋服の販売を行う。
洋服の製造というか……デザインについては、なぜかニアさんと『ライジングカープ』のキンちゃんが張り切っていた。
『男子はクールに、女子はエレガントプリティーに』をブランドイメージとして、オリジナルデザインの服を販売していくらしい。
ブランドイメージが抽象的すぎて、俺には全くわけがわからないが……まぁ女子メンバーがかなり楽しそうなので任せておくことにした。
お店の名前はブランド名でもあるようで、ニアとキンちゃんが考えたのだ。
『フェアリークオリティー』訳して『フェアクオ』らしい。
『フェアクオ』は、一般大衆のためのリーズナブルで、お洒落な洋服を作ることを目指している。
今後、これとは別に『レインボーシルク』などを使って、貴族向けの高級な洋服を作ることも考えているようだ。
その場合は、別ブランドを立ち上げるのかもしれないが、その辺も任せてある。
十三、屋台事業本部——『フェアリー軽食』で屋台を展開。
現在は、『マグネの街』に本店、『領都ピグシード』『ナンネの町』に支店がある。
各市町の複数カ所で屋台を営業している。
今後『イシード市』にも出店予定。ヘルシング伯爵領の各市町にも、出店する予定だ。
事業本部長と『マグネ本店』の事業支配人は、元冒険者のジェーンさんにお願いした。
『フェアリー運行』と掛け持ちになる。
少し大変だとは思うが、元々サリイさんと一緒に『フェアリー運行』と『フェアリー軽食』を掛け持ちで担当していたので大丈夫だろう。
事業内容は、屋台での飲食物の提供である。
『マグネ本店』では中央通り沿いの三つの広場で、『領都支店』では四つのエリアブロックの広場と領城の中で、『ナンネ支店』では中央通り沿いの三つの広場で、各種屋台が絶賛営業中だ。
屋台の種類は、現時点では以下の通りである。今後もいろいろ増えていく予定だ。
○『おにぎり』屋台——具材のバリエーションを増やすことが課題だ。ただ増やしすぎて、ロスが多くなっても困るのでバランスが難しい。
○『ホットドッグ』屋台——柔らかめのパンとおいしいソーセージそしてマヨネーズとケチャップが好評で、かなり売れている。
この前ジョージたちが中心となって壊滅させてくれた川賊のアジトの一つから、大量の『カラシ菜』の種が見つかった。
このおかげで、『マスタード』が作れそうだ。
『マスタード』の原料は、『カラシ菜』の種なのだ。
『カラシ菜』の種を酢、塩、蜂蜜などを混ぜたものにつけて、数日おけば美味しい『つぶつぶマスタード』が完成するのだ。
これからは、三つ目のソースとして『つぶつぶマスタード』も付け加えられる。
もちろん、この種を使って『カラシ菜』の栽培も始めようと思う!
それから『揚げカマボコ』をホットドッグのような感じで、そのままパンに挟んだ『揚げかまぼこドック』も新商品としてラインナップする予定だ。
○『コロッケ』——今のところ『ジャガイモコロッケ』一種類だが、よく売れている。
『肉じゃがコロッケ』とか『野菜たっぷりコロッケ』とかバリエーションを増やすこともできるが、一種類で売れているのが一番効率がいいので、当面はこのまま行く予定だ。
テコ入れが必要になったときに、バリエーションを増やそうと思う。
○『フレッシュジュース』——『フルーツミックスジュース』『リンゴジュース』『ブドウジュース』と、それを炭酸で割った各種『サイダー』がメイン商品だ。
その時仕入れたフルーツで作る『日替わりジュース』も出している。
魔法の巻物『氷塊創造』を使って、氷を入れて冷たくして提供しているので、かなり売れている。
○『かき氷』——実は、この中で一番のヒット屋台なのだ。
温暖な気候なので、冷たい『かき氷』は大受けしている。
シロップは、『練乳』『野イチゴ』『ブルーベリー』『レモン』の四種類で増やしていない。
現時点でバカ売れしているので、シロップの種類を無理に増やす必要もないと思っている。
これもテコ入れが必要になったときに、増やせばいいだろう。
○『揚げカマボコ』——これから本格的に発売する予定だ。
『イカ入り揚げカマボコ』『タコ入り揚げカマボコ』『野菜入り揚げカマボコ』などのバリエーションは考えているが、当面は何も入っていないノーマルな『揚げカマボコ』のみを販売しようと思っている。
それで売れてくれるなら一番効率がいいからね。
○『せんべい』——『パリパリエビせんべい』と『魚の骨せんべい』の二種類を売り出そうと思っている。
今後は、お米を使った本当のせんべいもラインナップに入れる予定だ。
保存食としてもいいし、美味しいせんべいを作ろうと思う。
○『アメリカンドック』——『魚肉ソーセージ』が完成したら、それを利用して『アメリカンドック』の屋台も始める予定だ。
十四、金物販売事業本部——『フェアリー金物』を展開。
現在は、『マグネの街』に本店、『領都ピグシード』『ナンネの町』に支店がある。
今後『イシード市』にも出店予定。ヘルシング伯爵領には、今のところ出店の予定は無い。
事業本部長は、『マグネ本店』の事業支配人のカナンさんにお願いした。
カナンさんは、『マグネの街』の『フェアリー金物』の店長をしていた人だ。
事業内容は、金物全般の製造販売である。
店舗は、『マグネの街』、『領都』の四つのエリアの商会の施設棟、『ナンネの街』の商会の施設棟に出店している。
『マグネ本店』には、鍛治工房がある。
工房長のカジンさんは凄腕の職人だし、その弟子のナイーフさん、ホーチョさん、ナーベさん、ヤカーンさんは、独り立ちしているベテラン職人さん達だ。
そして今は鍛治職人を目指す人たちが、弟子として修行している。
そんなこともあり、工房を増設してかなり大きくしたのだ。
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