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1401.登場! 仮面の勇者マスカレード!

 『黒の賢者』は自分の命を犠牲にして、契約していた悪魔を召喚したのか?


 だが悪魔、特に上級悪魔は受肉するのは簡単ではないはず。


 一人の契約者が犠牲になった程度ではできないと思うんだが……。


 どういうことだ?


 既に受肉して実体化している上級悪魔と契約していて、そいつを身に宿していたと言うことか……?


 前にピグシード辺境伯領を襲った白衣の男も、その身に悪魔を宿していた。

 そして悪魔に食い破られて死んだが、それと同じ感じなのかもしれない。


 今回のことで改めて分かったのは、悪魔は人間の体にその存在を隠せるということだ。


 そしてその場合、何かの力が働いて、普通には見破れないということである。


 『黒の賢者』を『波動鑑定』したときに、『状態』表示等にもその点については現れていなかったからね。



 俺が『波動検知』を使っても、人の体に紛れて潜んでいるときは、検知できないのだろう。


 『黒の賢者』は、自ら進んで命を投げ出したように見えたが、所詮悪魔に利用されていたということだろう。

 哀れな奴だ。もちろん自業自得だが。


 そして、この上級悪魔……こいつはやばい。


 俺はすぐに『コマンドルーム』を出て、『ツリーハウスクラン』に転移で移動した。


 そしてすぐにクランを出て、奴が見える場所まで移動した。


 衛兵隊の牢から出てきた奴は、今南門前の広場にいる。


 ある程度距離を保ち、『視力強化』スキルで奴を見る。


 そして『波動鑑定』だ。


 ……『呪いの悪魔(上級)』となっている。


 呪いの悪魔か……嫌な感じだ。


 悪魔というだけで厄介なのに、呪いを使うのか……。


 俺は今まで中級悪魔や上級悪魔を倒してきたが、悪魔独特のいやらしい攻撃を出される前に倒してきたので、あまり苦労した事はないが……こいつは特にヤバそうだ。


 呪いなんかを撒き散らされたら、たまったもんじゃない。


 速攻で倒してしまわないと。


 俺の新しい姿を、ここでお披露目することになると思わなかったが……やるしかないか。


 俺は、一旦人目のないところに移動し、偽装用の衣装にチェンジした。


 今までは、やむを得ずグリムとして上級悪魔も倒してきたわけだが、できればここでは秘匿したい。

 俺が目立つわけにいかないのだ。


 そして『闇の掃除人』としても、上級悪魔を倒すところを見られるのは避けたい。


 今回は特に、『キンちゃん放送局』で多くの人が見れる状況にしてしまっているからね。


 そんなことも踏まえ、実は俺は今回の戦いにあたって、第三の形態というか、姿を用意していたのだ。


 グリム・シンオベロンでもなく、『闇の掃除人』でもなく、新たな存在として、この上級悪魔を倒す!


「そこまでだ! 呪いの悪魔!」


 俺は、空中に浮遊して姿を現した。


「なんだ? 何者だ?」


 耳障りな声で、呪いの悪魔が誰何してくる。


「俺は、仮面の勇者マスカレード! 悪魔を狩る者だ!」


 そう、俺の三つ目の姿……それは『仮面の勇者マスカレード』


 勇者と名乗って活動する為のキャラクターだ。


 もちろん顔を晒すわけにはいかないので、名乗りの通り仮面をつけている。


 メタリック調のクールなデザインのマスクだ。


 フルフェイスのマスクで、顔全体を覆っている。

 表情はもちろん髪色も隠すことができる。


 マスカレードという名前にしつつも、付けているのは仮面舞踏会でつけるような優雅な仮面ではなく、変身ヒーローっぽいフルフェイスの仮面だ。

 デザインは、騎士が装着するヘルムに似た感じだ。

 ただ凹凸をそれほど出していないので、変身ヒーローっぽいマスクでもある。


 体の装備もメタルっぽい感じの黒を基調としたもので、全身鎧に近い感じのフル装備だ。

 ただ実際は、装備面積が広いだけで軽鎧と言っていいだろう。


 黒いマントも装備していて、ハードでクールな勇者装備だ。


 武器は、先日『コボルト』の里で作った『聖剣 竜断丸(りゅうたちまる)』にした。

 勇者の装備としては、やはり聖剣だよね。


 ちなみに、もう一つの聖剣『グリムカリバー』の方が性能は良いが、まだ秘匿しておくことにする。


 名前のパチモン感が半端ないのが嫌だというだけではなく、身元バレの危険があると思ったからだ。


 『グリムカリバー』っていう名前を、万が一にでも『鑑定』されたら、俺と結びつける人がいるかもしれないからね。


 やっぱりいろんな意味で、この名前は失敗してると思うんですけど……。

 まぁ今更考えてもしょうがないね。


「勇者だと……?」


 呪いの上級悪魔は、不敵な笑みを浮かべた。

 上等な獲物を見つけた感じの目をしている。


 なんだか満足してくれたようで嬉しいが、こいつと会話している暇はない。

 瞬殺で倒さないと、どんな厄介な攻撃をしてくるかわからないからね。





読んでいただき、誠にありがとうございます。


ブックマークしていただいた方、ありがとうございます。

評価していただいた方、ありがとうございます。

誤字報告も、助かっています。ペコリ。


次話の投稿は、明日か明後日の予定です。


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何卒、よろしくお願いします。

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