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1393.巫女と勇者の、活躍。

 突如として現れた『獣インプ』と『獣ジャキ』に対し、『月霊神の巫女』の『戦巫女発動状態』となったトワイライトさんと、『月光の勇者』の『勇者武装状態』となったタマルさんが、攻撃を仕掛ける。


「月光弓、乱れ撃ち!」


 トワイライトさんは、豪奢な黄金弓の弦をまるで楽器でも奏でるように軽く弾く。

 リズムを奏でるように連続で何度も弾き、矢を連射した。


 超高性能の弓は、視線でロックオンできるらしく、次々に宙を舞う『獣インプ』を撃ち落とした。


「潰れろ! 猫パンチスタンプ!」


 タマルさんが空中高くジャンプすると、上空から下にいる『獣ジャキ』たちの群れに向けて『猫パンチロッド』を振り下ろした。


 だが地面を叩いたり、『獣ジャキ』を直接叩いたわけではない。

 空中を叩いたのだ。

 空中に高くジャンプしたまま、空間を叩いたのである。


 だがその直後、凄まじい衝撃が地面を襲った。


 下にいた『獣ジャキ』たちは、まとめて衝撃波によって押し潰された。


 タマルさんはそのまま着地すると、衝撃波の周囲で直撃を逃れた『獣ジャキ』たちに向け、『猫パンチロッド』を横に薙ぎ払った。


 長さが自由に伸ばせるようで、長く伸びたロッドがまとめて『獣ジャキ』たちを叩きのめす。


 肉球型のロッドの頭頂部に当たった『獣ジャキ』は、砕けながら遠くに飛んでいった。


 ロッドの柄の部分に打ち付けられた『獣ジャキ』は、胴体が真っ二つになっていた。


 トワイライトさんの弓も、タマルさんのロッドも性能がめちゃくちゃすぎる。


 もうこの武器を持ってるだけで、他のスキルとか使う必要がない気がするんですけど……。


 まぁ特殊な職業の特殊なアイテムだから、チートなのは当然だけどさ。


「よし、次は……ツキノワグマ行きなさい!」


 トワイライトさんが両手を祈るときのような感じに組んで、前に吐き出す。


 すると、その先から赤いエネルギーの魔力弾のようなものが飛び出した。


 そして、そのエネルギーは……?

 あれは多分……クマの形だ……。


 それが、空中の『獣インプ』目掛けて飛んだ。


 そして『獣インプ』の胴体に大穴を開け、連続して周囲の『獣インプ』を次々に屠っていった。


 発動したトワイライトさんが、エネルギーのクマを目で多いながら見ているので、おそらく念の力で操作しているのだろう。


 空中を自由自在に飛びまわり、『獣インプ』を屠り続けている。


 めちゃめちゃ強力な攻撃だ。


 これは、『月霊神の巫女』としての『職業固有スキル』の『月光術』のコマンドの一つのようだ。


 同じ『月霊神の巫女』のリリイにも発現しているが、今のところリリイにはこの『ツキノワグマ』というコマンドは発生していない。


 これから発生するのか、もしくは人によって発現コマンドが違うのか、今のところまだわかっていない。


 それから、『月光の勇者』であるタマルさんにも、『真の勇者』としての共通の『職業固有スキル』である『無限(インフィニット)収納(ストレージ)』と『勇気』の他に、『月光の勇者』としての特殊な『職業固有スキル』がある。


 それは、『月光殺法』だ。


 『月の輪の勇者』であるチャッピーが取得している『月輪殺法』と同じようなものだろう。


 そんなことを思っていると、早速タマルさんが『月光殺法』を使ってくれるようだ。


 『猫パンチロッド』をバトントワリングのように体の中央でくるくる回転させている。


 するとそれは、丸い月のように見えてくる。


 そしてそのままフラッシュのように光を発っした。


 次の瞬間には、タマルさんの姿はなかった。


 そしてあっという間に、周辺にいた『獣ジャキ』たちが倒れていた。


 どうやら、あの目くらましとも言えるフラッシュと同時に、高速で移動し攻撃したらしい。


 その後も連続で、フラッシュ光が発生し、バサリバサリと『獣ジャキ』たちが倒れていく。


 このタマルさんの動き……普通の人には、おそらく見えないだろう。


 俺はもちろん見えている。


 閃光とともに動き出し、凄い速さで動き、体捌きを交えながら『猫パンチロッド』で攻撃している。


 なんとなく……動き的に『立体機動』スキルを使っているような感じにも見えるから、そんな効果もあるのだろう。


 そしてあの閃光自体にも、暗闇効果や一時的に動きを阻害する状態異常的な効果もあるようだ。


 動きも遅くなっている気がするから、デバフ効果もあるのかもしれない。


 スキルの詳細説明では、しっかり解説されていないから実際のところわからないんだよね。

 ただ実際に使った今なら、タマルさんにはわかるのではないだろうか。


 後で確認してみよう。



 二人の活躍によって、大量発生した『獣インプ』『獣ジャキ』は、どんどん数を減らしている。


 そして俺が配置した『スライム』たちも活躍し、周辺の『獣インプ』『獣ジャキ』を倒している。


 そんな状態の中、兵士たちの士気が上がってきて、積極的に攻撃を仕掛ける者まで出てきた。


 あまり前に出て、命を落とされても困るのだが……。

 まぁそこは、『スライム』たちが上手くフォローしてくれているようなので大丈夫か。


 トワイライトさんは防御に徹しろと言っていたが、もともと兵士なのだから、ある程度好戦的なのはしょうがないかもね。


 まぁ命を落とさず戦力になってくれるなら、それに越した事はない。




読んでいただき、誠にありがとうございます。


ブックマークしていただいた方、ありがとうございます。

評価していただいた方、ありがとうございます。

誤字報告も、助かっています。ペコリ。


次話の投稿は、明日か明後日の予定です。


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何卒、よろしくお願いします。

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