表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1077/1442

1068.ゴーレムが作れる魔法スキル、キターーー!

 ハートリエルさんが数多く持つ『通常スキル』の中で、俺が所持していないもの五つのうちの最後の一つは、『植物魔法——植物由来の人形(ボタニカルゴーレム)』だ。


 このスキルは、なんと上級の植物魔法で、植物由来の素材で作った人形を、ゴーレムとして使役することができるというスキルだ。


 レアな植物魔法の上級魔法なんて、めっちゃ凄いと思うんですけど!


 しかもゴーレムとして動かせるなんて……めっちゃ心躍るじゃないか!


 植物素材ってことは……木の彫刻みたいなのを作ったら、それをゴーレムとして動かせるってことだよね!?


 木彫りの熊とかが、動いちゃうってこと!?

 てか、美少女の木彫象を作ったら……動いちゃったりするわけ!? ……ムフフ。……ムフフ。……ムフフ。

 フィギュア好きの俺としては……めっちゃテンションが上がる!


 もちろん、俺は魔法AIを手に入れているから、魔法AIをセットすれば、自分で作ったフィギュアを動かすこともできるのだが、魔法スキルでできるというのは、また格別なものがある。


 このスキルは『通常スキル』だから……当然、『波動複写』で俺のスキルにすることができる!

 もちろん『共有スキル』にもセットできる!

 仲間たちも、自由にゴーレムが作れちゃうわけだ!

 まぁレアな魔法だから、街中ではあまり使えないが。


 魔法スキルであることのメリットは、一時的な使用目的で軽い気持ちで使えるということだ。


 魔法AIを組み込んだゴーレムだと、倒された場合でも魔法AIが貴重なので、そのままにはできない。

 仮に魔法AIが取得されてしまって、悪用されたら大変なことになる可能性もある。


 でも魔法の力によるゴーレムなら、後に残るのはただの残骸なので、そんな心配は無いのだ。


 逆に魔法によるゴーレムのデメリットは、魔力によって構成されているゴーレムだから、魔力が切れれば稼働できないので、常時稼働させることはできないということだ。


 もっとも、『限界突破ステータス』の俺なら魔力の自然回復量がものすごいから、できちゃう気がするけどね。


 ふと思ったが……実際このスキルを使ってみて、魔力消費が激しくなければ、俺がこのスキルでゴーレムを作って、『ツリーハウスクラン』の周囲を巡回させるとか……子供たちの剣の訓練の練習相手にさせるとか……そんな使い方もできるかもしれない。


 なんか色んな使い方が、思い浮かぶ。


 やばい……迷宮都市に来て、一番テンションが上がってるかもしれない!

 ……落ち着け、俺!


 はやる心を抑えつつ……ハートリエルさんに、実際の使用感を尋ねてみた。


 それによると……戦闘にはあまり役立たないと言って、低いテンションだった。

 スキルレベルが、まだ2だからかもしれない。


 その場でゴーレムを合成することができないので、事前に木の枝などを使って植物素材の人形を作っておいて、彼女が持っている『アイテムボックス』スキルの中にしまっておくのだそうだ。

 そして迷宮に入った時に、何度か使ったとのことだ。

 だが弱すぎて、“おとり”くらいでしか使えない状態だったらしい。


 本人は、あまりすごいスキルだと思っていないようだ。


 おとり役だけでも充分だと思うけどね。


 ただ確かに、植物素材の人形となると、普通で考えれば木の枝とかで作る感じだろうから、強いものは作れないかもね。


 待てよ……植物素材と言えば……『魔竹』があるじゃないか!

 『魔竹』で作ったら、結構強いでしょう!


 それから木剣の素材にしている『ワイルド樫』も使えるな!

 硬くて軽い素材だから、ある程度の衝撃には耐えられるだろう。

 まぁゴーレムの場合に、軽いというのは微妙なのかもしれないけどね。


 いずれにしろ、植物素材でも、それなりの戦闘力のあるゴーレムを作れるんじゃないだろうか。


 ただ冷静に考えると……『魔竹』も竹で、普通の竹に比べれば厚みがあるとは言え、木彫像のような精巧なフィギュアは作れないなぁ。

 もちろんサイズを小さくすれば、作れるんだろうけど。


 ニアくらいのサイズまでなら、作れるかも。

 完全に観賞用になっちゃうけどね。


 それでも良いのだが……ムフフ。

 可愛い美少女のフィギュアを作って、それが動いたら最高だなぁ。

 おおっと、いかん暴走気味だ。

 あくまで俺がフィギュアを好きなのは、その造形美が素晴らしいからなのだ。

 決して美少女のフィギュアだけが好きなわけではない。

 かっこいいヒーローキャラも、ロボも、仏像とかも好きなのだ!

 造形美なのだよ、造形美!

 誤解のないように強く言っておきたい!

 変態なおじさんを見るような目で見ないでほしい……。



 『魔竹』では、小さいフィギュアしか作れないなら、ニアをモデルにしたフィギュアを作って、本人と戦わせてみるのも面白いかもしれない。

 まぁ瞬殺されるだろうけどね。


 そんなことを思いつつ……ニアの方を見てしまったら……


 なぜかニアが一瞬ぶるっとして……俺に『頭ポカポカ攻撃』を発動した。

 しかも……変態男を見るような蔑むような目を向けてから、発動したのだ。

 なぜに!?

 俺の心が読めるわけ……トホホ。



 気を取り直して……強力な素材である『魔竹』を使って戦えるような人形を作るには、竹と竹を組み合わせたような、いかにも人形みたいなものを作るしかないだろう。


 もちろん手をかけて、細かいパーツをいっぱい作って組み上げれば、結構かっこいいものもできるだろう。

 だが、一時的に使うゴーレムにそこまでするのは大変だ。

 むしろ『魔竹』をそのまま使って、強度を高めたほうがいいだろう。


 ボディーに太い部分を使って、手足は細い部分を使ってという感じで、組み上げればいいんじゃないだろうか。


 『ワイルド樫』だったら、太い木なので普通に人間くらいのサイズの彫刻も作れるだろう。


 ハードな戦闘に使わなければ、『ワイルド樫』やもっと加工しやすい木で作ればいいと思う。


 いずれにしろ、めっちゃ楽しみだ!


 俺のスキルにできるから、『固有スキル』の『ポイントカード』の『ポイント交換』を使えば、一気にスキルレベルを10にできる。


 それも楽しみだ。

 上級魔法のスキルレベル10なんて……しかもそれがゴーレムを作るスキルなんて……。

 てか……むしろめっちゃすごいゴーレムができたりして!


 今はできないみたいだけど、植物の素材さえあれば、その場でゴーレムを構築したりとか……できるかもしれないよね!


 まずい、テンションがさらにアゲアゲだ!

 パリピみたいになったらどうしよう……落ち着け、自分!


 とにかく……ハートリエルさんに感謝だ!

 ありがとう、ハートリエルさん!


 そんな気持ちが自然と出てしまったのか……ハートリエルさんを熱く見つめてしまった。


 ……なぜか彼女は、真っ赤になってうつむいた。

 下を向いて、ニマッとしてる感じだが……。


 なにこのデレっとした感じ……さすがツンデレ!


 そして、お約束のニアさんの『頭ポカポカ攻撃』が発動している……トホホ。






読んでいただき、誠にありがとうございます。


ブックマークしていただいた方、ありがとうございます。

評価していただいた方、ありがとうございます。


次話の投稿は、明日の予定です。


もしよろしければ、下の評価欄から評価をお願いします。励みになります。

ブックマークも、お願いします。


何卒、よろしくお願いします。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ