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警備がザルというレベル

 次の日、とりあえずはリアナ達にお任せして様子見をすることに。

 結局料理人であるアインからはユウがやってきて、夜に帰っていったことしか聞けなかった。

 またその間、魔術師のフィーアと一緒にユウが来るかや、“黒の影”が再復活しそうなところを処理したりしていた。


 魔術師のフィーアは魔法に興味があるらしく、ミフィとやけに仲良さげに話している。

 これは……リアナの6P展開は見れそうにないかな、と私は思った。

 それは置いておくとして、


「この空間を接続して映像をこちらに送り込む魔法、凄いですね」

「やっぱり魔術師だからこういった魔法に興味があるんだ」

「はい、でもほとんど分かりませんね。どうやっているんですか?」

「さあ?」

「え?」

「これは元々、“聖女”の能力に起因しているらしいから、オンリーワンの能力でもあるらしいの。ミフィの力を借りているとはいえ、ね」

「“聖女”の能力ですか。未だに不明な部分が多いあれですか。……ですが少しでも理解したいのでこの家にいる間に学んでみせます」


 といったようにフィーアがやる気になったのはいいとして。

 その夜、グレン達が帰ってきた。

 ルーファスは身の回りの人物から話を聞くので今日は来れないそうだ。


 また本日は、料理人のアインが食べ物を持ってきてくれたので、夕食は豪勢だった。

 アズフォードが一番食べていた気がする。

 なんでも見回りで何匹も“黒い影”を仕留めたとか。


「突然増えた気がするんですよね、あの“黒い影”が」

「……調べてみましょう」


 そして私は、魔法を使って地図を表示させる。

 この都市周辺で見た、“黒い影”の個体数が増えているように見える。


「まさか昨日ユウと私が接触したから? ……ちょっとこっちも準備を早めた方が良さそうね。……一度私自身も城の中を見た方がいいかしら」

「危ないから止めた方が良いのでは?」


 グレンがそう言ってくるが、私としては、


「実際に見た方が計画は立てやすいから、一度入っておくべきなきがするわ。私の記憶とどの程度違うのかも確認したいし。少しくらいなら大丈夫よ」

「だが……」

「それよりも宰相はどう?」


 話を変えようと私は、リアナに聞いてみると、


「仲間になってくれましたよ。おかしくなったことに彼は気づいていたようですが、日常の業務にはそこまで支障がないので“まだ”放置らしいです。ただいつ突然事態が動くかは分からないから、これから手を打とうとはしていたようですね」

「気づいていた、か。やっぱり魅了に耐性があるのかもね」


 そう話していた所で騎士のアズフォードが、口いっぱいに食べ物を詰め込んだのを飲み込んでから、


「宰相のマルト様は、走り回る元気なリアナを窓から見てここ最近癒されていたそうで、話が進んでいたみたいですよ」

「そうなの? ……うむ」


 どうやら乙女ゲームヒロインとしての能力は持ち合わせているようだ。

 このままでいくと4Pまでは出来るかもしれない。

 そう思っているとそこでリアナが、


「そうそう、ユウに関する資料、ありましたよ」

「本当!」

「ええ。でも、“アゼラ村”の農家の娘という事と、よく、“フィルトの森”に言っていたという程度にしかわかっていませんでしたね」

「……村娘が、簡単に何の疑問も持たれず王宮には入れる……警備がザルというレベルではないような……」


 やはり何か魔法を使ったとしか考えられない。

 そもそもそんな資料があるのに疑問を持たない方がおかしい。

 リアナによると一応王宮に出入りする人物だからという身辺調査したものの一つであるらしい。


 不気味な相手と思っているとそこでミフィが、


「ここ“闇の影”が封じられた場所ですね。この村のこの森です」

「……封印を解いた、かもしれないと?」

「可能性はあります」

「そちらも調べた方が良さそうか。優先順位はどうするか……まずは明日王宮内を私が見てからにしましょう」


 そしてグレン達に話を通してもらうことに。

 その役目を押し付けられたグレンの従者のフィズが凄く疲れているようだ。

 なんでも彼の得意魔法は捕縛と防御であるらしい。


 それもあって、何かをやって来たらしい。

 けれど疲れすぎているようだったので私はそれ以上聞けなかったのだった。

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