面白い人物がいたから
最近流行の修行回を消し去り主人公最強系……にはせずに、とりあえずは思い留めるのに成功した私。
リアナは不満そうだが、
「だったらそのアズフォード君に剣の稽古をつけてもらえば? そうすれば戦えるんじゃない?」
「ミドリちゃん、私、“聖女”な魔法少女だよ? 剣なんて持ったら、何処に飛んでいくのかわからないよ?」
「そ、そうなの」
「というかミドリちゃんもそうだったじゃない」
「なんだ……と……」
その辺りの記憶は私はない。
だが、リアナが言うならそうなのだろうか?
そう思って私は真剣に悩みそうだったがそこで、グレンが機嫌の悪そうな顔で私を見て、
「勝手に外に出たのか?」
「す、少しだけだし」
「ミシェル。お前も城に来て客人として滞在しろ。一人でふらふらと貴族令嬢が従者もつけずに出歩くなんて、危険すぎる」
「う、で、でももともとあの駄目王子と付き合っていた時はそれで大丈夫だったし」
「あいつはあいつ。俺は俺だ。今はまだデート期間だが疑似的な恋人同士だ。そして俺の方針はミシェルの安全が最優先だ」
「……ユウがいる場所の方が危険な気もするけれど? 今は私はここにいるのが一番安全で見つからない」
「だが……」
「それに敵があれで凶悪な存在なら、最終的に……あの技をリアナと使わないといけなくなくなるだろうしね」
暇なのでぽつぽつ見ていた選択画面の中にあった魔法。
すべての切り札となるはずの魔法で、リアナが目を輝かせているあたり、記憶にあるそれは確かなのだろうと思う。
そしてさらに私は、
「協力を得られそうな騎士のアズフォードとも接触できたから、悪い事ばかりでもないわ。闇も一つ倒したしね」
「……また一人で解決しようとして。もう少し俺を頼ろうという気はないのか?」
「生憎、私はひとりである程度の事ができるのです。でも……心配してくれてありがとう、グレン」
「……そういうくらいなら大人しくしていてくれ。……無理か」
「そうそう。あ、そろそろグラタンができるわね。持ってくるわ」
取り皿は全部用意してあったわねと思い、グラタンを持ってくる。
それを取り分けて食べながら、そこでようやくルーファスが、
「ここにいる集団は、その闇に関するものへの対処で集まった、その認識で構わないか」
「そうね。それに付随して私の婚約破棄も何もかもがある。それこそ闇の情報が貴方方に上がってこないとか、ね」
「全部関係しているとミシェル嬢は思うのか?」
「ええ、正確にはユウがその親玉だと踏んでいるのよね」
「……私怨ではなく?」
「私にはあの駄目王子婚約破棄をしたいの、確実に。だったらユウはそのままの方が私には都合がいい」
「……なるほど」
どうやら納得してもらえたようだ。
だからここで私は、
「それで協力して頂けるかしら?」
「……それは構わない。もともとはリアナという面白い人物がいたから様子を見に来ただけだったから。まさかこんなことになるとは思わなかったが」
「あら、リアナが気に入りました?」
「……それで、どうして私とリアナの会話を知っていたのですか? すべてを“予知”しているわけではないでしょう?」
話があからさまに変わった気がするが、協力してもらえるなら特に私は追及するつもりもない。
代わりに、逆ハーレム要員などという言葉は使わず、
「どうやら、協力者になってくれそうな相手、それも魅了などの状態異常に耐性を持っている人間の会話を知っているようなの」
「その内の一人が私で、もう一人が騎士アズフォードか。他にもいるのか?」
「残りは三人。宮廷魔術師が一人、宰相が一人、料理人が一人だったかしら」
そう私は答えたのだった。
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