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準備は整った

 こうして私達の大まかな予定が決まる。

 まずはグレン達の方だ。

 そちらが上手くいくかを今日中に決めておいた方がいいだろう、といった話に。


「連絡などは、瞬時にできるからな」


 というのはグレンの言葉である。

 そして彼の従者フィズは、先ほどから真剣に今回の件に関しての言い訳について考えているようだった。

 苦労性だが有能な従者という味方。

 

 私もそういった従者が欲しいわと思ってリアナ達を見送った。

 一番初めにそれをしたのは、もしも説得が失敗した場合、私達の予定が狂うからだ。


「大丈夫だ、フィズが何とかしてくれる」

「……他力本願すぎるような」

「当事者よりも、そばにいる他人の方が状況は見えているものだからな。それに、フィズは思慮深いから信頼しているんだ、俺は」


 などとグレンは言っていた。

 ますます羨ましい、こんな従者が私も欲しい。

 そう思いつつも言わず、彼らを見送った私。


 一人私はこの部屋で、お茶を嗜んでいるとそこでミフィが、


「私もついていった方がいいですか?」

「そうね、いざとなったら、“本性”見せちゃっていいから」

「わ~……そこまで行きますかね」

「もしもの時よ。というか前世での戦いは、ミフィの方が詳しいんじゃないの?」

「……そもそも、ミドリの方は、恐ろしく強かったですからね。複数属性カスタマイズとかいって、『全属性耐性超強化』とかどっちがラスボスか分からないような大量の属性持っていて変換したりとそれはもう“やらかして”いましたね」


 遠く懐かしむかのようにミフィが告げる。

 だが私としてはそんな記憶もなく、更に前世の自分が一体何をやっていたのかがとても気になりました。まる。

 やはり私は常識人なのでそういった所が気になってしまうのですね~と思いながら、これからについて考える。


 本来なら、現時点で王位継承争いに絡んだ話が進んでおり、私、ミシェルも加担しているはずなのだが……婚約破棄したはずなのだ。

 だがそれが無くなっていてその、王位関係の話もどうなっているのか。


「私のせいにされている、か。“真の黒幕”は私です! みたいな感じの可能性もあるのか」


 とんだとばっちりだわと私は思いながらそこで、グレン達が帰ってくる。

 意外に早い様だ。


「それで、どうだったの?」

「明日から、王都に俺達は向かっても大丈夫なことになった。連絡も終わっている」

「よし、そして次は私も両親にしばらくお友達の家に泊まる、という事でOKを貰ってこないと」

「……俺の別荘に泊まりに来るという話はどうだ?」

「あ、いいわね。それで行きましょう」


 リアナの事は私の両親は知らないし、そちらの方が説得力があるかも、と私は考えたのだが……そこでグレンが変な顔になり、深々とため息をつく。

 なによその、分かっていないなというようなため息はと私は思っているとグレンが、


「いや、よそう。まだ早いと止められるかもしれないし」

「? そう。じゃあ、リアナの家にとまるでいいか。知り合いがいるんだっけ」


 それにリアナが頷き、口裏を合わせておいてくれるといったのだった。



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