臨時で一緒にダンジョン探索2
前回の続き
何とかダンジョン奥まで来たフレイたちは、途中に広いフロアがあったのでそこでいったん休憩をとることにした。
「やっと休憩が取れるよ」
「ここまで休むことなく歩き続けたからなぁ」
「しかも、だいたいフレイが倒しちゃうしね」
「それ俺関係あるの?」
ダンジョン内にはたまにここのようなモンスターが出ないエリアがあるらしく、そこで休憩するのが普通らしい。
「でも今更だけどフレイ君さ、私たちと組まないで一人でここを制覇して、その何かしらの証拠を持って帰ればいいんじゃないの?偉業を成し遂げるならそれでもいいんじゃないの?」
「「「・・・・・・・あっ、確かに」
今の何気ないリアの発言により、フレイ、サブロー、ジョン、ケンタは気が付いた。そう、冒険者学校特別試験枠の条件は『何か偉業を成し遂げること』。過去の受検者たちは冒険者グループに交じって達成していたが、別に一人だけでやってはいけないという規定はないのだ。
「全く気が付かなかった・・・」
「さすがこのグループで筆記試験だけなら学年3位・・・」
「ケンタ、それどういう意味よ!」
「まぁ、そうだとしても今更だしな。一応俺はまだ一緒に行動するよ」
そう、今更一人で行動する気はない。炎龍帝に鍛えられているといっても俺は慢心するつもりはないのだ。
休憩を終え、ここからどう進むか決めようとした。
「さて、一応フレイがまだ一緒に行動してくれるとはいえまだ慎重に、
『グオオオオォォォォォォオォォォォッォオッォォン!』
「なんだ今の唸り声は!?」
いきなりダンジョン内に謎の唸り声が響いたと思った瞬間、天井にひびが入りそこから何かが落ちてきた。
「なんだ今のやつは!?」
「たぶんモンスターだけど・・・」
「なんか気のせいかでかいような・・・?」
落ちてきた時の衝撃で舞い上がった土ぼこりがはれ、俺たちはそいつを目にした。
「おい、あれってまさか」
「最低ランクでもSランク認定モンスター・・・」
「『ドラゴン』」
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『ドラゴン』
最低ランクでもS認定。それだけの強さを持つモンスター。現在その種族は魔法と同じく9種類あり、どの種族に連なるものでもとんでもない強さを誇る。人の言葉を理解し、龍帝クラスになれば人の姿になることもある。しかし、大半は人を襲うことが多く彼らを従わせるものは少ない。その体すべてが様々なものに利用が可能だが、討伐するには多大な犠牲が必要である。
これでも結構忙しい身なのでなかなか遅れるかも