王都へ向かおう3
前回の続き
冒険者育成学校の今年度受け入れが終わっているらしく、フレイはしばしショックを受けていた。
そのとき、冒険者の一人が言った。
「じゃあさ、『特別試験枠』を狙うのはどうかな?」
「なんだそれ?」
どうやらフレイと同じようなことになるやつがたまにいるらしく、国が実力的に逃したくないなと思われれば特別に受けられる試験らしい。
「いや、いくらなんでもどうやって国にそう思わせるんだよ。一般人にそんな資格あるのかよ?」
「ところが案外方法があるんだよね」
いわく、冒険者のグループに交じって何か偉業を成し遂げればいいらしい。
「その偉業ってなんでもいいのか?」
「ああ、だからさ、君私たちのグループに一時的に入ってさ、やってみない?」
確かにおいしい話かもしれない。しかし、これにはリスクがあることにフレイは気が付いた。そこまでの偉業を成し遂げたとしても組んでいたグループに横取りされてしまう可能性があるのだ。
少し悩んで、とりあえず組むことにした。
もしそんなことがあっても、さっきの戦闘で差が見ているから裏切ったとしたらひどい目にあわされそうだと思っているだろうと思った。
そしてフレイは一時的に王都で冒険者になる前にいったん冒険者のグループに臨時で入ったのであった。
若干短いかな