王都へ向かおう2
魔物・モンスターどっちが言いやすいのかな?
ハイウルフの群れに突っ込んだフレイは勢いがそのままだったので、何匹か吹っ飛ばして冒険者たちの前についた。
「おい!大丈夫か!」
「いや、何人かがけがしている。というよりお前は何者なんだよ!」
「俺はただの通りすがりだ!」
急いで怪我の有無を確認し、ハイウルフの群れをいっきに倒すことにした。
「『炎龍の息吹』!」
炎龍帝直伝の息吹を魔法で再現して、ハイウルフの群れに浴びせた。
威力は念のために抑えていたが、それでもかなりあったようであっという間に群れは灰とかし、かなりの高温により地面の一部が焼け溶けていた。
「片付いたはいいが、ちょっとやりすぎたな」
「これでちょっとかよ!」
ツッコミが後ろから入った。見るとそこにいた冒険者でまだ無事なやつがツッコミをいれたようである。
「えーと、とりあえず大丈夫かい?悲鳴が聞こえたから助けたのだけど」
「あ、それ多分私です」
冒険者たちの中で1人の同じくらいの年齢の女の子が前に出てきた。
「とりあえずありがとう。私たちは冒険者育成学園の一年生なの」
「冒険者育成学園?」
聞くと、冒険者になるにはまずその学園にはいらなければいけないらしい。そんな話は全く知らなった。そういえば炎龍帝・・・自分から言わないと答えてくれないんだった・・・。
「ところであなたはだれ?使っていた魔法の威力から見ると上級冒険者ぐらいのような気がするのだけども・・?」
「あ、俺まだ冒険者じゃないんだよね。冒険者になりたくて王都をめざしてきたんだけども」
「「「はあっ!?まだ冒険者じゃなかったの!?」」」
「う、うん」
かなり驚かれることだったらしい。
「あー、たしかに冒険者のしるしであるバッジがないしそのようだね」
と、その冒険者の中の一人が俺の胸元を見ていった。どうやら冒険者になるとそのバッジがもらえるらしい。
「でもたしか、もう冒険者育成学校の新入生受け入れ終わっているよね。来年まで受け入れないと思うんだけども・・・」
「ええぇぇぇぇ!!」
早くも冒険者になるという目的がつぶれそうになるフレイであった。