「にっしっし」
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あらすじ。
初めて母以外の女性に抱きつかれた。
柔らかかったけど柔らかくあるべき柔らかさは柔らかく無かったけど僅かに柔らかかった。
4月2日 六時間目 教室
俺は先生の涙を見て、やっと思い出した。
俺はやっと思い出せたのだ。
「先生……俺は、俺は何て愚かな男なのだろう!」
跪き、見上げると彼女の涙を指で拭った。
「どうか……どうか許して欲しい。君と言う世界で最も愛すべき女性を忘れていた愚かな俺を!」
俺は懇願する。
自然と涙がこぼれ落ちた。
「すまない……本当にすまない……。」
嘘ではない、本当の涙。
彼女は微笑む。
「───ううん。」
涙を流しながら微笑む。
「ありがとう。」
俺は失っていた大切な人を、取り戻せた。
傷付けてしまうのを恐れ、触れるのを拒み、あろうことか忘れまでした俺を。
彼女は許してくれた。
今度は俺が愛を返そう。
愛し返そう。
君がそうしてくれたように。
俺の命を懸けて───。
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「───うん、うん。すごいねぇ詩音くん。よく言えた物だよ。ある意味感動だよ。」
「おい、変な想像すんな。語んな。」
奈々が妄想劇を語り終えると気付けば周囲からは拍手が沸き起こっていた。
こいつらこんなのが好きなのか。
男気持ち悪すぎるだろう。……僕か。
謎の拍手喝采に当てられて先生は僕に体を寄せたまま腑抜けた笑顔で照れ臭そうに頭をかく。
あの、そろそろ離れませんか。
離れて頂けませんか。
先生は泣き止んだ後も奈々の話をほわほわと謎の声を漏らしながら聞いていてその間一切離れていない。
いや、正確には両手でしがみつく形から僕の制服を掴んで引っ付き、頭を寄せながら生徒達の方に向く形にはなったのだがこの際そこは大した差ではない。
罪悪感と照れ臭さで中学時代孤高を好んだボッチ野郎には耐えられない程衆人環視に晒されていた。
多分顔が紅潮しているであろう現在、一刻も早く席に戻って気配を消したいのだ。
「まぁまぁ、そう照れなさんな。」
にっしっしと嬉しそうに笑う奈々。
こいつ……。
ぶん殴ってやろうか。
いや、多分勝てない……。
なんて馬鹿な事を考えた時。
きーん、こーん、かーん、こーん
終業のチャイムが鳴り響き、奈々はパンパンと手を叩いた。
「はいはーい、今回は決まらなかったので次の日時間に決めることにしまーす! 掃除の時間なので机を下げましょー!」
はーい、と聞き分けよく皆が机を下げ始める。
「せ、先生。僕も机下げてきますね。」
そう言うと幼女先生は引っ付いていた事に気付いたのか急に恥ずかしくなったのか驚く様にして離れた。
「あっ、はい。どうぞ。」
僕は僕が机を下げるのを待つ前の人に頭を下げながら急ぎ、ガタガタと音を立てながら机を下げた。
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4月2日の始まりが4話、今回は14話……11話分が4月2日でかかりましたね。
これは一学期書き終えるまでで下手すると一年かかるかもしれないですね。
───冗談です。多分。
やっと幼女先生登場回が終わります。




