「凹凸」
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「じょ、冗談……ですよね。」
ちらりと周囲に目をやる。
皆様々な形で驚き、ひそひそと話す者もいれば優也の様に口を開けっ放しで分かりやすく驚く奴もいる。
多分あいつも幼き約束パターンからのどんでん返しを食らったのだろう。
同じ人種だから多分そうだ。
先生に至っては驚きの余り怒っている様にすら見える。
おいこのおっさん絶対ただの私怨だろ。
「冗談じゃないよ……去年の1月、詩音くんの家で私告白されて婚約したもん……。」
この子は何を言っているのだろう。
流石に僕でも去年の事くらいは覚えている。
ましてや告白なんて大切な事なら尚更だ。
生まれてこの方告白なんてする事もされる事も無かった僕は自分の気付いていない所でロリ嫁を作っていたのか。
超常現象過ぎて意味不明だ。
あまりの事に思考回路がショートして口を開閉するだけの機械に変わった僕に幼女先生は更に辛そうな表情をする。
「ごっ、ゴメン、ね。こんな所で……わたしもう大人、なのに……。」
幼女先生がスカートの裾をきゅっと握って涙を堪えて居るのが痛いほど伝わってきた。
何だ、何だこの気持ち。
何で申し訳無くなってるんだろう。
「ごめんね、ごめん、忘れて。……気にしないで。」
ここで、何も言わなければ誤解は誤解のままだが消えはする。
終わりはする。
「先生───」
僕は一呼吸置いて、決意をした。
「すいません、やっと思い出しました。」
「……!」
「去年の僕は病気を患っていて、記憶が曖昧だったのです。」
中二病と言う名の病気を。
「でも、こんな大切な事を忘れてしまうなんてどうかしていました。」
あの時期は本当にどうかしていた。
「許して……貰えませんか?」
僕は懇願した。僕の出来る限りの演技。
「しおんくん───」
先生は僕にしがみつく様に抱きつき、ぅぅぅと声を漏らしながら堪えた涙を流す。
「すいません……。」
そう言って幼女先生を軽く、抱きしめ返した。
今の「すいません」は演技ではない。
涙を流す程に、本気で好かれてしまうとは過去の俺は何をしたのだろう。
人前で泣いてしまう幼女先生の幼さもさる事ながら、ここまでさせてしまって一切覚えのない俺は相当だ。
……さて、実際問題どうしよう。
もう既に引っ込みがつかなくなってしまったのは火を見るよりも明らかだった。
「ふへへ……。」
幼女先生は僕の顔を見上げると、緩んだ笑みを浮かべる。
僕も笑い返す。
今はこれでいい。
女の子を泣かせてしまうよりは、まだマシだ。
幼い笑顔を見て僕は本気でそう思った。
……それにしても、抱きつかれたというのに凹凸にドギマギドキドキしなかったなぁ。
そんな事も考えていた。
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