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テンプレみたいな展開

初の二千文字突破です。


「おい良介!その子は一体何なんだ!。」


「おまっ目立たないといそんな子といつの間に…!?」


「花坂高校新聞部の者ですが、その美少女は一体!?」


うるせえ…うるせえぞこいつら。


何でいつもは見向きもしない癖に何でこういうときばっかり…


「はぁ…」


ただ今俺は絶賛鬱モード突入を通り越してフィーバーを起こしている。

何故こうなった。確か今朝は…



『うっぎゃぁぁぁ!!!!!なんでだぁぁぁぁぁ!!!!!』


『朝っぱらからうるさい!』


そう、俺は昨日いろいろあったせいで疲れ果てて久しぶりだなオイィ並の大爆睡をしてしまった俺は、結果的に寝坊したのだ。


『母さん!何で起こしてくれないんだよ!』


『何でって高校生なんだし、自分で起きなさいよ。シエルちゃんなんか、母さんよりも早く起きたくらいよ。少しは見習いなさい。』


『い、いえ。私は、このくらいが普通ですので…』


ちなみにシエルは、母さんの部屋で寝ていた。夜襲とかが心配だったがシエルがいうには


『黒服たちは私がどんな人かを知らないのでここがばれることもない筈です。』


ということらしい。実際夜襲もなかったし。

とにかく、ただでさえ落ちこぼれなのにそのうえ遅刻までしてしまえば退学の危険すらある。

そうなれば一般高校への転校すらできなくなる。

今は緊急事態なのだ。幸いにも昨日最後の力を振り絞って授業の支度はしていたので、制服に自分でも人間業なのか疑わしいほどの速度で着替えた俺は鞄を引っ掴んで家を飛び出す。


『あ、良介…』


朝飯の事などどうでもいい。


『行ってきます!!』


遅刻を免れるべく俺は学校へと全力でダッシュした。

おかげで遅刻はしなかった。

ここまでが今朝の話。

問題はここから。

遅刻を免れた俺は、その代償に弁当を忘れて昼飯抜きという気難に襲われていた。


(今朝母さんが俺を呼びとめようとしていたのはこのためだったのか…!)


覆水盆に返らず。後悔先に立たず。

…やっぱ親の言うことって聞いとくべきだな…

更にそのことを雄太や操にいじられ、目の前で空きっ腹を抱えたまま旨そうに弁当を食われ。


(これで鬱モードに入らない人がいたら勇者だろ…)


と鬱モード真っ最中の俺にとどめが降りかかったのはこの後だ。


『おーい良介―。お前に用があるって女の子が来ているぞー。』


俺に女の子?誰だろう。


『良介に女の子だってよ。』


『えー誰だろ、気になる。』


『どうせ良介みたいな暗い女だろ。』


ずいぶん勝手な憶測が飛んでるな…

そんなことを思いながら俺は廊下に出ようとして固まった。

何故なら、そこには、花坂高校の入校許可証を首から下げたシエルがいたから。


『シ、シエル!?な、何でこんなところに!?』


『あ、良介さん、これ、お弁当忘れてましたよ。』


いや、そうじゃなくて!そう叫ぼうとした俺は背後に突き刺さる殺気や好奇心やその他もろもろがこもる視線を受けて固まる。

次の瞬間俺に降りかかる様々な質問やら罵倒やらの雨あられ。


『おい良介!その子は一体何なんだ!。』


『おまっ目立たないと思ってたのにそんな子といつの間に…!?』


『花坂高校新聞部の者ですが、その美少女は一体!?』


『はぁ…』


そして冒頭へ戻る。

ちなみに現在シエルは何故自分が来たことでここまで大騒ぎになっているのか皆目見当がつかないといった顔できょとんと突っ立っている。

どうやってこの状況を脱出したものかと思案していると。


「あの!花坂高校新聞部の者ですが、あなたのお名前は!?安堂君とはどういったご関係ですか!?」


おいおい、んなもん簡単に教えるわけが


「私は、シエル・ファ・・・ファリス・ドラガム。訳あって、良介さんの家に住まわせていただいているものです。」


って、答えんのかよ!いいのかよ!てか危なかったぞ‼ぎりぎり偽名を使ってたけど‼


「ど、同居だと…!?」


「いつの間にこんな可愛い娘とそこまで…!」


「安堂君フケツ!」


おーい、どんどん罵倒と憶測がひどくなってるぞー。


「あ、そうだ、良介さん契約できそうな人を探してみたんですけど…」


「わーーー!!」


今ここでその話をするのはまずい!

そう思ってあわててシエルの口を手でふさいだのだが。


「おおお…!」


「なん…だと…!?」


後ろから見てた者には、まるで俺がシエルに抱きついたように見えたらしい。


「どんだけラブラブだよ!節操無し!」


「シエルちゃん逃げてー!」


「安堂君死ねばいいのに。」


ああ、明日から、俺はまともに学校に来れるのだろうか。

そんな俺の心配が、いよいよ現実味を帯びてくる。


「りょ~う~す~け~。」


そんな言葉を殺気と共に放つひとつの影。

幼馴染の杉原操さんだった。

その隣には、「うらやましすぎるぞ良介ぇぇぇ!!!」と、血の叫びをあげる轟雄太君。


即座によみがえる、吹っ飛び(トラウマ)


「お、落ち着け操!こ、これには訳が…」


「問答無用ぉぉぉぉぉ!!!!」


そう言って操は印契約をした精霊を呼び出す。


「クロウ!」


「ガァァァァァ!」


クロウとは、操が契約した風系の精霊で、見た目は二本足の烏のような外見だ、って!いかん!逃げないと…


「シエル!すぐに逃げ…」


っていねぇぇぇぇ!!なんという危機管理能力!だから違う!


風大砲ウィンドバズーカ!四重クォラプル!」


まて!それお前ができる最大出力フルバーストじゃねえか…


「吹っ飛べ良介の馬鹿ぁぁぁぁぁぁ!!」


「ぎゃぁぁぁぁぁ!!!!」


ガシャァン!!!


盛大に窓ごと吹っ飛び俺は3階から地面へと落ちて行った…


とある方からの助言により、次回から二日おきの更新をします。

感想待ってます。

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