孤独、あるいは沈黙の輪郭──『誰もいない側』
今の状況を昇華させるために書きました。
感想をいただいても、たぶんお返事できません。m(_ _)m<他の作品への返信もためて、すいません。
『孤独、あるいは沈黙の輪郭』
たしかにそこにいたはずの
輪郭が、ひとつずつ薄れていく。
呼べば応える声はある。
けれど応える声と
隣に立つ声とは、違う。
誰も嘘はついていない。
ただ、誰も
こちらを向いていないだけだ。
机の上に置かれた書類が
一番正直だった。
それだけが、味方でも敵でもなく
ただそこにあった。
扉の外では
今日も何かが順調に回っている。
自分の歯車だけが
噛み合う場所を探している。
味方がいないのではない。
味方という言葉の意味が
この部屋の中でだけ
すこし違う形をしている。
それだけのことだ。
『誰もいない側』
振り返っても、
そこには誰もいない。
「大丈夫か」と声をかける人も、
「それは違う」と隣に立つ人も、
気づけば皆、
遠くから眺めているだけだった。
正しいことを言いたかったわけじゃない。
勝ちたかったわけでもない。
ただ、
患者のために。
ただ、
仲間のために。
その「ただ」が、
いつしか一番孤独な言葉になった。
口を閉ざせば楽だった。
流されれば笑えた。
目を逸らせば責められなかった。
それでも、
胸のどこかが、
「それでは違う」と静かに痛む。
味方はいない。
拍手もない。
理解もない。
あるのは、
折れそうで折れない一本の意志だけ。
孤独は、
弱い者に与えられる罰ではない。
信じるものを手放さなかった者が、
最後に背負う景色なのかもしれない。
だから今日も、
誰もいない道を歩く。
足音は一つ。
それでも歩く。
いつかこの足跡を見つけた誰かが、
「あの人も、一人で歩いていたんだ」と
勇気を受け取ってくれる日を信じて。
(了)
感想|*´ω`*)<でも、もらえると嬉しく感じます。ワガママ&自分勝手ですいません。




