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Magical★Spirits-マジカル★スピリッツ-  作者: 晴埜あこ
1.異世界からの訪問者

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8/22

1-7

「ここ……らへんかな」

 

 ルビーの光り輝く杖を持ち、光がより一層輝く場所でレミィは止まった。陽は陰り、あたりはもう夜のように薄暗い。

 

「異世界の扉っぽいのは……ないし。人影……もない。うーん、ルビー先生、本当にこれ合ってるのぉ……?」

 

 

 ――ギャアギャア!


 

 「!」

 

 見知らぬ鳴き声にレミィは身をすくめた。

 ここまで奥深い森の中へはルビーとしか来たことがなく、レミィは早々に後悔し始めていた。

 

「ど、どうしよう……もう何もなかったって言って戻ろうかな」

 

 不安が頂点を迎えそうなレミィが戻ろうか迷いだしたその時、

 

 

 ――ガサッ。


 

 「ひ……っ」

 

 近くで、レミィにも届く大きさの音で、何かが蠢くような音。

 

 そして、

 

「ひぎゃぁぁぁぁ! ルビー先生ぇぇぇぇ!」

 

 けたたましいレミィの叫び声が響いた。

 その拍子にレミィは腰を抜かし、ペタンと座り込む。這い蹲ろうにも半ば混乱状態にあるので、うまく自分が動かせない。

 

「誰だ」

 

 そんな状態のレミィの耳に言葉が届いた。

 見るとレミィの真上に位置する木の枝に、少年が座っている。黒髪で、歳はレミィと同じくらいだ。そんな人物にレミィが冷静になって会話できるはずもなく。

 

「いやぁぁぁぁぁ!?」

 

 半狂乱のレミィは再び叫びだした。

 

「なんだ今の!?」

「あっちの方からしたぞ!」

「あいつかもしれん! 急げ!」

 

 レミィの声に反応して、まだ遠くにいる複数人の声が近づいてくる。

 

「くそっ。めんどくせぇ」

 

 黒髪の少年はそう呟くと、座っていた木の枝からスルスルと降り、腰を抜かしているレミィを引っ張り上げると、近づいてくる声とは別方向の木へと素早く身を隠した。咄嗟に判断したのか、レミィの口を腕で塞ぐ。

 レミィはじたばたと応戦するも、少年の力の方がはるかに強く、逃れられない。

 

「んんん!? (誰!? 誰なのこの人は! さっきの声も誰なの!?)」

「静かにしろ。声を出したら……」

 

 困惑するレミィに、少年は静かに続ける。

 

 

「殺すぞ」

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