15/20
2-5
『いったか』
「ん? おや、ファルも見ていたのかい」
『さいしょから。きづいてた、だろ』
「ん? ふふふ」
レミィとリオを見送ったあと、昨夜から屋根裏でリオを監視していたファルがルビーの横へちょこんと座った。
ふと、ファルがテーブルに残っていたリオのカップに気づいた。
『おまえ、これ、のませたのか』
「さすがだね、ファル」
『においで、わかる。にんげんに、どくだろ』
「彼が、本当に異世界から来たのか。本当に僕の弟子を、任せるべきなのか。確かめたくてね」
ファルが毒というカカの実は、一定の魔力がないと体内で毒として吸収され、身を滅ぼすという木の実だった。これは魔法使い同士がよく用いる手で、相手の信頼を得るために飲む儀式が昔は横行していた。
『ふるいな、るびい』
「あの時代に生きていたら、そうもなるでしょ」
『それで、けっか、は』
ファルの言葉に一瞬ルビーは考え、にやっと笑い告げた。
「任せてみるよ。あの二人に。……もしかしたら、本当にアイツをどうにかしてくれるかもしれないしね」
『おれも、さんせい』




