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真っ暗闇をリオはただひたすら走っている。手を伸ばしても、暗闇のため左右前後何もわからない。
はやく、はやくと焦ってもどこにもたどり着かない葛藤。鼓動がどんどん早くなっていくのを、自分でも感じながら走る。
ふと、思った。思ってしまった。
自分はどこへ帰ろうとしているのだと。そこへ帰りたいのかと。
「帰りたい、帰らなきゃ。ここは俺のいる世界じゃない。でも、じゃあどこへ? 俺の居場所なんて、居場所……」
焦っていた気持ちが、そこでぷつんと切れた。
足も止まり、漠然と「もうこのまま消えてしまえば」と考える。
「俺の、居場所なんて……最初からどこにもなかったじゃないか」
「そんなことないよ」
否定的なリオの言葉を、温かいそしてどこか懐かしいような声が遮る。
そして、あれだけ暗かった周りが、一気に光に包まれた。リオは眩しくて、思わず目を瞑る。そこには誰かが居るようだったが、眩しくて認識することはできなかった。
「大丈夫、一緒にいこう」
「俺は……俺はっ」




