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学園

 王都には王国唯一の魔法学校がある。その名も王都立魔法学園。王国に住む人は皆15歳からその学園に通うことが決まっている。勿論俺も来年から通うのだ。

 学園にはクラスが二つある。普通クラスと特別クラスだ。普通クラスはその名の通り普通の授業と少しの魔法、剣術を習う。特別クラスは当然普通クラスよりも授業内容がランクアップする。その分入るにはそれなりの努力がいる為、その生徒のほとんどが貴族である。因みに、見事勇者に選ばれたバルは来年からこの特別クラスに入る。なぜ来年入学なのに勇者を探して村まで来たのかについてだが、毎年恒例なのだ。勇者が現れるとお告げがあれば、その地へ行きその子を学園に誘う。そうして少しでも優秀な人材を特別クラスに送るシステム。要するに、スポーツ強豪校の監督が優秀な選手をスカウトし学校に入学させる感じだ。

 因みにこの学園では貴族階級は関係なく、入れば完全実力主義になる。別に国が決めたとか、理事長が貴族を嫌っているとかではない。理由は単純。王国が出来てからずっと学園はここ一つしかないからだ。ここ以外に学園はないので当然王国の大人たちはこの学園の卒業生にあたる。その為貴族も自分の子に学園での実力を求めるのだ。ほとんどの貴族が幼い頃から家庭教師を付け、特別クラスに入学する。そしてその中で自分一人の力だけで生き残ってくるのを求めるのだ。かつて自分たちがそうであったように。因みに特別クラスに入学できなかったものは普通クラスへと入学するのだが、「特別クラスへ入れなかった落ちこぼれ」として扱われ、実家からも力を借りられなくなってしまうのだ。そのため、貴族はどちらのクラスに入ろうとも親の力は借りることができないのだ。もっとも、派閥はあるがな。

 さて、そんな学園の特別クラスに無事入学が決まったバルは何を血迷ったのか、騎士団にこう言った。

「アルも同じクラスに入れてくれよ!」

これには流石の騎士団も困ってしまったが、勇者であるバルを入学させる為に、俺の特別クラス入学テストを無料にする形にした。そしてそのテストで魔法、剣術共に好成績を取ればバルと同じクラスにすると言う。

 因みにここまで俺の意思は無視である。何故だ!行きたくねぇよ特別クラスなんか!なんでそんな厄介者の巣窟みたいなめんどくさそうなところに行かなきゃいけないんだ!普通クラスでいいよ!俺は魔法さえ学べればいいの!勝手に巻き込むんじゃないよ!

 抵抗虚しく俺は後日特別クラスへの入学テストを受けられることが決まり、俺は村中から応援されてその日は終わったのだった。


 次の日

朝起きると

 庭に剣が刺さっていた。

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