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聖剣

 バルに魔法を教えるようになってから二年。俺は14歳になった。バルはあれから沢山の魔法を発現させ、今では俺と同じ7属性を使うことができるようになった。ズルい!全く、他の奴らは精々4つまでしか発現出来ないのに対し、なんでアイツはこの2年で7つも発現出来たんだよ!(貴方が2年間みっちり教えたからです)全くズリイ奴だよあいつ。オマケにアイツは二年経って更にイケメンに成りやがった。お陰で村の女共からさらに恨まれるようになっちまったし。俺?母さんは「あんただってイケメンよ」って言ってくれたよ^ ^

 さてそんな訳で今日も変わらず魔法の練習をしたい訳なんだが、何やら外が騒がしい。まぁ、どうせまたバルの奴が村の女に囲まれてるんだろう。今のうちに外に出て逃げとくか。

「大変よアル!」

どうした母よ

「バルちゃんが、」

バル、お前


遂に刺されたのか?

 あと母よ

そのバルちゃんって呼ぶのやめてあげなさい。もう○○ちゃんって年じゃないんだ俺たち。

「騎士団に囲まれてるの!」

なんて?





 騎士団。異世界なら有名な聖騎士団って奴だな。例に漏れずこの世界でも聖騎士団は王国を守る役割を持つ。王都を中心に王国の治安と平和を守る!それがこの聖騎士団だ。

 そんな騎士団が、目の前にいる訳だが、

しかもバルと一緒に

「静粛に!私はこの聖騎士団団長ザル!王国からの命によりこの村に参った!3日前お告げがあった!この村で新たに勇者が誕生すると!見よ!それがこの聖剣だ!そしてこの聖剣に認められたのがこの少年だ!今ここに新たな勇者の誕生である!」


 成程。つまりバルは勇者になったってことか。

でそのバルは


( ・∇・)


 うん何も分かってなさそうだ。

アイツバカだなぁ

 しかしそうか。今までアイツは主人公っぽいなぁと思っていたが、まさか勇者になるなんてなぁ。イケメンだし、モテるし、魔法直ぐ覚えるし、イケメンだし(重要)。まぁアイツが勇者ってのは納得だ。おそらく村の他の奴らも同じだろう。祝ってやらないとなぁ。


 ん?悔しくないのかって?





 全く悔しくない。むしろ良かった。勇者に選ばれなくて。

 よく考えて欲しい。確かに勇者はカッコいい。強いしモテる。ハーレムものは王道だ。男が憧れるのも無理はないだろう。だがどうだ!兵士として国に働かされたり、逆に国から処分されたり、仲間に裏切られたりする事だってある。復讐ものも王道だ。モテたい為に国に尽くした挙句裏切られたら溜まったもんじゃない。ましてや俺は転生時に勇者になるなんて聞いてない。魔王を倒せとも聞いてない。チートも貰ってない。急に聖剣渡されて思い出したように勇者にされたかなんかない。

 言い訳じゃない。負け惜しみでもない。

 とにかく、アイツが勇者になってよかった。でそのバルが見当たらないんだが

「おーい!アルー!」

 あぁ来た。アイツ勇者がなんなのかようやく分かったみたいだな。

「お前も一緒に学園に通えるよう説得しておいたぜ!」

 ナニイッテンダコイツ?

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