二人の先生
学校の備品である魔力測定器を壊してしまってはや2日、今日俺たちは魔術と剣術の両方を兼ねた授業が行われていた。まぁ、このクラスは魔術、剣術共に優秀なものが通うクラスだから、こう言う授業があって当然だろう。問題は、
「では、今日はこれより皆さんの魔術、剣術の両方がどのようなものなのか、互いの実力を測ります。その前に、」
さっきから外にいるやつが気になって授業が耳に入ってこない事だ。誰だ?魔力量は、ルッソと同じ、いや少しだけ多いか?
「失礼する。」
「うぉぁ学園長先生!」
「キャー!賢者様よ!」
「すげぇ、入学式よりも、こんな近くで見れるなんて!」
賢者様?学園長?(挨拶の際寝ていた為、記憶にない。)
「賢者サンテーマ。どうやらこの学園の長のようですね。人間にしてはかなり強い。」
ルッソが教えてくれたわ。
「ふむ。皆元気そうで何より。今日は君達の実力をこの目で見て見たいと思い、授業を見にきたんじゃ。今年の1年Aクラスがどれ程の者の集まりなのか気になってな。特に、」
そう言って、学園長はこっちを見る。俺の隣にはバルがいる。成程、勇者様の実力が知りたいってわけね。
「では、これより実力を計るための組み合わせを発表する。先ずは、バルナイト、それからヤントじゃ。」
「おぉ!」
「お前が相手か、負けんぞ!」
「あぁ!俺もだ!」
「うむうむ。互いに切磋琢磨することは良い心がけじゃ。じゃが先に言っておく。この組み合わせは先の魔力量を元に組んだものじゃ。」
「魔力量!この間の!」
「でも誰も先生に言ってないわよ?」
「学校の備品じゃからな。誰がどの数値なのか調べればわかる。じゃから互いに互角の実力の筈じゃ。同じくらいのものと組んであるから、自分は相手より強いと思うなら、ここで勝って証明せよ。」
「ちなみに学校側はこの測定器での数値を元にこう言う組み合わせを作るから、こまめに測定してね!」
アリーナ先生が言う。どうでもいいが、学園長、授業を見にきたって言ってたのにアリーナ先生よりも授業してるぞ。
「では次、ファシウス、ヤーヤコーン!」
「よろしくお願いしますわ、殿下。」
「あぁ、よろしく。」
成程、確かに二人は魔力量が同じくらいだったな。
ん?何か忘れているような、
(c" ತ,_ತ)?????????
((((;゜Д゜)))))))!!!!!!!!!!!!!!
俺、魔力量測定出来てねぇ!
そうじゃん!俺測定器壊しちゃったから魔力量の測定してないじゃん!やばいじゃん!まずいじゃん!
「最後、アルノート!」
呼ばれた!どうしよう、何で君だけ魔力量が測定できていないんだって聞かれたら!
「君はアリーナとナシエルとだ。」
え?二人?
「おい聞いたか!二人と相手だってよ。」
「しかも先生よ!何で!」
「静かに!アルノートよ、其方はどうせ、戦う際に、そのメイドと共に戦うのだからこちらも二人でも問題なかろう?」
「えぇ、構いません。」
なぜルッソが答える?
「でも何で先生と?」
「やっぱり平民だからよ。」
「でも、アイツはこの間俺たちを守ってくれたぞ。」
「でも、じゃぁ何で彼はあの時最初に逃げたのよ!」
「そんなの知るかよ!」
「はいはい皆んな!人のことより、自分のことよ!早く試合を始めて頂戴!授業終わっちゃうわよ!」
「俺たちが動きを見るから、皆んな始める前にそれぞれ近くの先生に声を掛けるように!」
「「「はい!」」」
皆んな、始めた。さて、俺も、
「アル君、悪いんだけどみんなが終わるのを待っててね。」
ですよねー
「全く、学園長先生も人が悪いぜ。この学園で学園長を除き、1番の魔術師であるアリーナ先生と1番の剣士である俺が相手なんてよ。」
「ねぇ、アル君のことなんだけど、あの子」
「アイツは、強いぜ、かなりな。俺は見た。いや、見えなかった。入学試験の時に、アイツが試験管の剣をぶった斬るのがな。気づきたら真っ二つだった。二人掛りだとか、子供だとか、そんなふうに甘く見てるんなら、やめたほうがいいぜ。」
「私も同じ意見よ。あの子、剣術は知らないけど、魔術は相当なものよ。少なくとも、魔力量だけならあのメイドは学園長先生と同等、アル君に至っては学園長先生より上よ。」
「ハハッ!とんでもねぇな!なぁ、一つ聞くが、手加減いると思うか?」
「私はしないわよ。」
「じゃぁ俺もしない。ククッ良いなぁ。ゾクゾクするぜ。」
「ワクワクの間違いでしょ?ふふふっ」
皆んなの試合が終わり、残るは俺と先生達のみになった。
「この試合は私が審判をする!」
学園長が俺と先生達の間に立つ。
俺は既に剣の姿へと変わったルッソを持って構える。
「はじめ!」




