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魔力量測定

「無属性魔術とは、その名の通り属性を持たない魔術です。その為、他とは違い属性を表す呪文が存在せず、初級、上級、極級と言った階級が存在しません。代表的なものとして、肉体を強化する肉体強化魔術ブースト。傷を癒す回復魔術ヒール。周囲を探知する探索魔術サーチなどがあります。これらの魔術は基本誰でも使うことができます。皆さんも頑張って覚えましょう。」

 この無属性魔術が色々と便利でなぁ。他の属性魔術ではどれで再現できるのかわからなくなって試しに無属性魔術を使った際、無属性魔術で簡単に再現できて以来、こっちで再現する様になってしまった。おかげでこの無属性魔術なら、かなりの数の魔術を開発した。今全部言うことができないくらいにな。

「では、次にそんな魔術を発動する皆さんの魔力量の調べ方を説明します。こちらの魔力測定器に魔力を注ぐと皆さんの魔力量が測定されます。こんな風に。」

先生が野球ボールくらいの大きさの機械に魔力を込める。あれが測定器らしい。随分小さい。測定器はすぐに30500という数値を示した。

「これは学校の備品ですのでいつでも貸し出すことができます。皆さん今の測定量から増やせるよう頑張ってくださいね!ではそっちから回しますから終わったら他の人に渡してくださいね。」

 そう言って先生は測定器を渡した。皆んな一斉に魔力測定器をもらった人にあつまる。あっ、バルも行った。なんか俺一人になったし。

 あ!魔力ってのは魔術に使う力のことで魔力量ってのは魔力の多さだよ!聡明な皆んななら分かるよね?あれ?俺は今誰になんの説明をしたんだ?

「おぉー!すげー!」

「ヤーヤコーン様、15000だなんて!」

「ふん!当然ですわ!それよりもバルナイト様はおいくつですか?」

「ええっと、こうかな?」

「28000!!」

「流石勇者様だ!」

「バルナイト!貴様にだけは負けん!」

「19000、流石、次席なだけはありますわね。」

「うるせぇ!」

「僕もいいかな。」

「おぉー、13000。流石です、殿下。」

 なんか、盛り上がっているな。

「おーい!アル!あとはアルだけだぜ!」

ん?どうやら最後になってしまったらしい。

 しまった!最後は注目されるもの!先にしれっと済ませておくんだった!

「どうせ大した数値じゃないわ。平民ですし。」

そう言いながらもろこし女が測定器を渡してくる。

「面白そうなのー!スーもやるのー!」

そう言ってスーが測定器に向かって手?を伸ばす。測定器が示す他数値は


300000


「おぉい!何だあのスライム!すげぇ魔力量だ!」

「あぁ、だが、あのスライムは普通に喋れるだけの知能を持っている。これだけの魔力量があっても不思議じゃない。」

「そんな!あんなに可愛いのに魔力量もあんなに凄いなんて!」

ん?最後おかしなのがいたぞ?

「何ですかスー、その程度の魔力量は。ご主人様の僕たるもの、せめてこれくらいは示しなさい!」

そう言って今度はルッソが測定器に魔力を込める。



480000



「すげぇ!あのメイドさんも凄いぞ!」

「流石、学園に入れるだけはある。」

「そんな、いつか強くなってルッソさんを僕の言いなりにする筈が!」

ん?やっぱり最後変なやついるな?

「さぁ、ご主人様。私程度で騒ぐ愚か者共に格の差を見せつけるのです。」

やめろ。俺は目立ちたくなんかないんだよ。

 ちらっとみんなの方を見ると皆んなスーやルッソの魔力量について話している。しめた!今のうちに誰にも見られずに測定してしまおう!

 俺は測定器に魔力を込める。瞬間、パキッと音を立てて測定器が割れる。

 え?

 え!

 え!?

「割れたのー!」

「割れましたね。」

「壊れたのー!」

「壊れちゃいましたね。」

馬鹿!二人とも割れたとか壊れたとか大きな声で言うんじゃない!これは学校の備品なんだぞ!先生にバレて弁償させられるかもしれないだろ!これすごく高そうなんだぞ!

 慌てて周りを見る。皆んなまだスーとルッソの魔力量について話していて、どうやら測定器が壊れた事に気づいていないらしい。良かった!今ならまだ間に合う!

「リセット」

俺は誰にも聞こえない様小さな声で呟く。

 修正魔術リセット。俺が開発した無属性魔術の一つ。物の形を元に戻す。ただし、死んだ物を蘇らせたり、無くなった腕を生やしたりは出来ない。壊れた物をくっ付けて元の形に戻す効果をしている。こう言う物が割れたりした時に便利な術だ。

 測定器は元に戻った。


キーンコーンカーンコーン


 授業の終わりを告げるチャイム。勿論この世界にもある。

「アル君、授業が終わったから、測定器先生に返してくれるかな?」

「!はい!」

やべ!つい先生に測定器を返してしまった!きちんと治ったかどうか、俺の魔力量を測定しておくんだった!頼む!壊れたのバレないでー!(>人<;)

「、、、、、、」



「それで、あの坊主達の魔力量はどうじゃった?」

「スライムが300000、メイドさんが480000、アルノート君は測定器が壊れた為数値は分かりませんでした。」

放課後の学園長室、学園長とアリーナがいた。

「そうか、壊れたか。あの測定器は私の500000が測定できる限界だと言っておったからのう。多いと思っていたが、まさかそれ程とは。面白い坊主じゃのう。私が直々に魔術を指導したいわ。」

スライムもメイドも学園長もバケモンだとアリーナは思った。測定器を壊したアルノートも。

「しかし、壊れた測定器の方はどうするかのう。坊主のすることは何でも許すと言った手前、坊主に弁償させるわけにはいかんし、私のポケットマネーから出すしかないかのう。」

「その事についてですが、学園長、こちらを。」

アリーナは学園長に測定器を差し出す。

「ん?それが壊れた測定器か?どこが壊れてあるのじゃ?」

「直しておりました。」

「は?」

「アルノートは壊した瞬間、謎の魔術を使い測定器を直しておりました。壊れた物を直す術など、聞いたことがありません。」

「私もじゃ。前言撤回、この私直々に坊主に魔術を習いたいわ。やれやれ、坊主があると退屈せんのう。」

そう言って学園長は笑った。アルノートが入学してから、学園長はよく笑う様になったとアリーナは思った。

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