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結果発表

 入学試験から約一週間経ち、俺は再び学園に向かう馬車に乗っていた。しかも、今度は家族全員で。今回は試験の合格発表を見に行くのだ。

 今回は家族で向かっているので、俺の隣を陣取るバルはいない為、ルッソが俺の横に来ている。両親は俺とルッソの前、スーは俺の膝にいたが母さんに抱き抱えられてしまった。あと、バルも家族全員で学園へ向かうため学園で合流することになっている。バルは俺と一緒がいいと最後まで言っていたらしいが、馬車に乗れないので我慢して欲しい。

「着いたな。」

「えぇ。懐かしいわね〜。ほら見て貴方。ちっとも変わってないわー。私達の青春のままよ。」

「お義母様。手が塞がってますので気を付けてお降りください。」

父と母が思い出話に花を咲かせているが、今日は俺の合格発表に来たのだ。そんなもんに付き合っている暇はない。

 俺たちはひとまず、合格者が張り出されている掲示板に向かった。すると、掲示板の前でバルとその家族と会った。

「アル!どうだ?あったか!?」

「それを今から見に行くんだよ。」

結果を急かすバルを無視し、俺は自分の受験番号を探す。掲示板は、試験の結果が優秀な者から順に上から番号を記載しているらしい。周りには、下の方まで自分の番号がないか探す人もチラホラいる。あ、膝から崩れ落ちた。

 気を取り直して、俺は自分の番号を探すべく一番上から番号を確認する。すると、俺の受験番号はしっかりと記載してあった。


掲示板の一番上に。


「どうだ!?アル!?あったか!?」

「おや?アル君まだ見つけられてないのかい?」

「アル。お母さんも一緒に探してあげます。番号は何番なの?」

「え!?いやー、そのー、」

どうやらまだ自分の番号が見つからないと思われているらしい。だが、見つけたなんて言えない。一番上にあるなんて言えるわけがない。どうしたもんか、、、

「なんだこの結果は!何故この俺の番号が一番上にない!?誰だこの番号のやつは!?」

突然後ろが騒がしくなる。振り返ってみれば、えらく怒っている背の高い男がいた。彼の怒りの内容から察するに、彼はこの入試のいわゆる次席で、その結果に納得がいかないから怒っているのだろう。

 あぁ、ますます言えない。俺が首席で合格したなんて。

 そのまま俺は家族やバルには、「合格したけど、順位はそんな言えるもんじゃないかな」と濁した言い方をし、後ろで騒ぐ彼に見つからないようにその場を後にした。尚、たまに試験を受けたルッソとスーは俺の受験番号を知っているため、俺が首席で合格した事は最初から気づいていた。

「パパすごいのー。一番なのー。」

「ご主人様が首席で合格されるなど当然のこと。騒ぐようなことではありません。」

だそうだ。

 そして俺たちが向かったのは、この学園の事務室だ。実は、今回学園に来たのは合格発表を見に来るだけではない。試験を受けていないバルはむしろ、今からすることのためだけに来た。そう、それは、


入学手続きだ!


 そのままの意味だ。来年からこの学園の特別クラスに入学します、と学園に手続きを行うだけだ。

 俺は事務員に自分の受験番号を伝え、学園に入学するための手続きを済ませる。体のサイズを計り、教科書を貰う。バルの場合はもう少し時間がかかり、受験番号の代わりに自分の名前を伝え、その後再び聖剣に触れ、勇者であることを確かめたのち、体のサイズを計り出した。

 俺たちの手続きが終わったのは、丁度昼すぎだった。因みに次席君はいまだに騒いでいた。

 手続きが済み、学園での用事もなくなったので、帰ることにする。次この学園に来るのは入学式の時で、入学式からは生徒は皆寮に入るため、今度は村に帰れなくなるらしい。それでも俺はこの学園に入学するのが待ち遠しくなった。

 因みに帰りの馬車でもバルは俺と帰りたいと叫んでいたが、ルッソに止められていた。後スーは帰りも母に抱き抱えられていた。

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