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 ◆九白弓子



 私は九白弓子クシロ ユミコ。私には娘がいる。我が娘は非常にかわいい。


 つい、何でも言う事を聞いてしまいそうになる。


 おねだりされれば、多少のことには目をつぶってしまいそうだ。


 幸い、娘は良い子に育った為、悪事に手を染める気配はなさそうだが。


 そして、娘はかわいいだけじゃない。


 娘の真緒は、一つのことにのめり込む性質で、素晴らしい集中力を持つ。


 何としても道を究めようとする貪欲さがある感じだ。


 そんな娘は幼い頃に霊術に憧れ、強烈にまずい霊薬を飲みきってみせた。


 その後も、才能がないと言われた霊術をひたすら練習し続けていた。


 そんな姿に私は心打たれ、決めた。


 色々仕込もう、と。


 学校選びも、それに合わせて最適な所を選んだ。


 初めは、様子見でキャンプ。


 もっと動揺したり、泣くかと思ったが全く動じない。


 というか、ほとんど動かない。遠くから様子を見ていたが、ひたすらじっとしている。


 寛いでいるのか?


 小学一年生なのに、肝が据わっていやがる。


 ここで私の迷いも立ち消え、本格的にレッスンを始めて行った。


 とはいえ、相手は子供。


 身体の成長を阻害するようなことはせず、怪我に繋がるようなことは避けた。


 トレーニングメニューも社員用のものを流用せず、子供用にゼロから作った。


 慎重に見極め、日数が経過していくごとに、難易度を高めていく。


 中には苛酷と感じるような内容のものも含まれていたはずだ。


 だが、娘は終始笑っていた。いや、どちらかというとニヤニヤしていた?


 とにかく時間さえあれば、じっとして動こうとせず、ニヤニヤと笑っている。


 何という余裕。どんなものも乗り越えてみせるという不敵さが垣間見える。


 私の不意打ちに備えて、時間さえあれば休息する。


 不測の事態に備えて、どんな時、どんな場所でも体を休めることを怠らない。


 咄嗟に行動できるように余力を残しているのだろう。それは間違いない。


 隙があれば、少しでも手間を省こうとする。


 キャンプ中の料理も、質素で速度重視。


 火を通して塩を振るだけ。それをさっと平らげると、じっと動かなくなる。


 その表情は笑みを絶やさず、余裕そのもの。


 私なら、ああいった状況だと食事が楽しみになるので、調理にこだわったりするが、娘は徹底している。


 自分が同じ年齢の頃に同じ経験をしたなら、キレて暴れていたかもしれない。


 まったく、うちの娘は底が知れないぜ。


 とはいえ、相手は我が家の大事な一人娘。細心の注意が必要だ。


 やり過ぎになっていないか最近のメニューについて尋ねてみると、「まあまあかな。ただちょっと、モチベーションが上がらないかも」と、憂鬱そうな顔でそんな答えが返ってきた。


 ふむ、気が付かないうちに、代わり映えしない内容になっていたということだろうか。


 これからは、新しいメニューの開発にも力を入れよう。


 とにかく、目新しさを失わない工夫が必要だ。


 いや、真緒を相手にそれでは駄目かもしれない。


 娘の学習能力、吸収能力の高さは相当なものだ。


 多少目新しいだけで中身が伴わなければ、あっさり身に付け、すぐに飽きてしまう。


 ここは、やりがいを重視すべきだ。


 難易度がどれだけ高くても、本人が驚くようなものの方が娘も喜ぶに違いない。


 私はトレーニングメニューの開発方針を、難易度無視の斬新さ重視に方向転換した。





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