第五十一話 試着
生誕祭前日。
私達は、お好み焼き店に集っていた。
「じゃ~ん。どうよこの服!」
メリッシュさんが見せてきたのは、レースの付いた黒いワンピースであった。服の中央にはエプロンみたいな物がついている。
「何の服ですか?」
今まで見たことのない服。
「メイド服よ!」
自信満々に言われても知らないよ。
私がそんな事を思っていると、
「何処かで見たことあると思ったらメイド服でしたか!」
エレナさんは見たことがあったらしい。
「少し前に仕事で貴族様の家に伺ったとき、使用人さんが着てましたね」
なるほどと私は納得した。
つまりこの服は貴族に使える使用人さんが着る物なのだと。
「でも、何故そんな服を今回の屋台なんかで?」
服のデザインは可愛い。でも使用人が着る服を着ても意味がないのかと思っていた。
だが、
「これは見本よ。私達が明日着るのはこっちよ!」
新たな服が取り出された。
先程のメイド服とデザインは変わっていない。唯一違うのはスカートがロングからショートになっていたことぐらいである。
「少し短くないですか?」
「そんな事は無いですよ。普通です!」
「そうですか」
エレナさんは少し納得してない様子ではあったが祭りは明日と言うこともあり受け入れた。
それから、最後の調整の為の試着をすることになった。
「どうですか?」
私はノリノリで着ていたが、エレナさんは顔を真っ赤にしてスカートを抑えていた。
「やっぱり恥ずかしいですよ」
そんな事を言っているエレナさんは凄く可愛かった。
「とってもお似合いですよ!」
私は素直な感想を言った。
メリッシュさん達も同じように声を掛ける。
「じゃ~、早速調整するから苦しい所があったら言ってね!」
「私は胸が少し」
控えめに答えるエレナさん。
確かに胸の辺りがすでに限界で一歩間違えたら破れそうになっている。
羨ましい。
素直に思ってしまった。
「了解! じゃ、明日には直しておくからね」
「ミレイは」大丈夫そうね!」
確かに大丈夫だけどなんかその言い方はむかっとするよ。
私はエレナさんと自分の体を見比べてため息をつく。
私達が服を着替え終った頃、
「もういいか?」
亭主さんが帰ってきた。
「お待たせしました! それで場所はどうなりましたか!」
今日は明日の祭りでの店の出店場所を決める会議がギルドで行われていた。
「いい場所がとれたぞ! 街の中央、舞台近くの場所だ!」
祭りの中でも人が一番集る場所、しかも舞台の近くと言うのはなんて好立地の場所を、
「でもよくとれましたねこんないい場所を」
私の思っていたことをアキさんが言ってくれる。
「あ~、ラッキーだったぜ。場所決めはくじ引きだったんだが最後に残っていたのがこの場所だったんだよ」
なんてラッキーな!
「これならいけるわね」
凄く自信たっぷりなメリッシュさん。
そして最後は私の番。
「これを見てください!」
アベルさんに頼んでいた屋台を皆見せる。
「まさか本当に出来るとは思ってなかったわ!」
「驚きです」
皆さん、それどういうことですか?
「私の方で準備しようかと思って居たのですが」
エレナさんまでも!
私信用ないのですか!
「何はともあれこれで準備は完了ですね!」
後は、食材の準備だけ。それは亭主さんに任せてある。
最後に明日の打ち合わせを簡単にして解散となった。
そして祭りの本番を迎えることになるのである。
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