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人生の詩(うた)

作者: 大東西 星光

人生のうた  

                


1章 受験生へ


「祝福の日」  

 

明日は 裁かれに行くのではない

明日は 祝福を受けに行くのだ

見よ あなた達が汗を流して育てた

枝もたわわに 実った果実を

黄金色に輝き 風に揺れる小麦畑を

明日は 収穫の日である

明日は あなた達の祭りである

歓喜に 満ちあふれた笑顔で

歌い 踊りながら 行くがよい

明日は 祝福の日である


「祝福の日」をあなた達に贈ります

入試の前日に、もう一度読んで下さい。

     


「新大陸への旅立ち」      


地道に努力を重ねる者たちよ

困難に挫けず 前進する者たちよ

水平線のかなたに掛かる虹が見えるか

帆を揚げろ 旅立ちの風が吹いている

目指すは 希望という名の新大陸 

いざ 進まん 若い血潮が炎えたぎる


七つの海には 大海獣のリバイサン

地獄へ引き込み 人魂を糧とする 

旨そうだ 釣り上げて 食ってやろう

鋭い牙は あの娘への おみやげだ

若き マゼランや コロンブスよ

アトランティスが君達を待っている


    

2章 曙光


「我が人生に悔いは無し」

               

たとえ 夢は ならずとも

見果てぬ 星を 追いかけて

未知の 世界へ 旅出たん

いつの 日にか 花が咲く

我が 人生に 幸よ あれ


炎えろ 燃えろ この命

灰の 中から フェニックス

いつか 夢が 叶うまで

何度も 生まれ かわって

永遠の 輪廻を くりかえす



「虚無」


なにげなく 見上げた 青い空

そこには 大きな 虚無が

グー グー 昼寝を していた

わたしは 虚無に 飲み込まれ

気付いた ときには

銀河の果てで さ迷って いた

    

ああ キョム キョム

おお きょむ きょむ

おまえは いったい ナニモノダ



「超人」


ニーチェは 言った

神は死んだと よかったね

うるさい奴は 消えちまえ

奴の がきは あまったれ

イカレポンチの ファザコンが

隣人愛などと ふざけるな

世のなか そんなに甘くない


左の頬を ぶたれたら

右の頬を ぶんなぐれ 

弱者どもには 近よるな

ルサンチマンに 手を噛まれ 

痛い目に 会うだけだ

      

進む 道は 己で 創るべし

行き着く 先は 新世界

超人こそ 大地の 希望なり 

      

       

「雨」


雨あめ 降れふれ 黒い雨

おいらの 心の中は どしゃぶりだ

人の 言葉の 毒に 傷ついて

今日も 独りで 部屋の中

   

雨あめ 降れふれ 赤い雨

手首を 切った ときに

流れる 血のようだ

   

これで おいらも 救われる

苦も 楽も 自分さえも 

いない 世界へ 旅立ちだ

安らかな 気持ちで 決意した

   

      


「哀歌」    

 

あなたは なぜ 雪の季節に 生まれたの

カッコーの 鳴く頃 春の訪れと 

共に 生まれたら よかったのに

ぶどうの房が 緑に輝く 季節が よかったのに


せめて ツバメたちが 群れを なして

遠くへ 飛び立って 死にゆく夏を 

置き去りにする 季節でも よかったでしょうに 


あなたは なぜ 子羊が 草を食む 季節に 逝ったの

りんごが 落ちる 季節に 逝くのが よかったのに


イナゴが トラブルを 運び来て 

小麦畑は 濡れた 刈り株になり 

風が ため息をついて 死にゆく     

愛おしいものたちを 嘆く 季節が よかったのに


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