30秒の ー結衣ー
明るい百合が好きです
休日の体育館。
春の気持ちいい風が体育館を吹き抜ける。
私、遠藤 結衣は高校3年のバスケ部部長である。
小さい女子校のため体育館は午前と午後でバスケ部とバレー部で交互に使っている。
そして今、絶賛入れ換え待ちでバレー部を眺めている。
「ナイススバイクー!」
バレー部の部長こと山瀬 梨花が部内の練習試合で見事なスパイクを決める。
梨花とは昔からの幼なじみでぶっちゃけ好みだ。
なんだろう、あの黒髪ロングで部活中だけポニテというのがまた堪らない。
しかも巨乳と来た。
まったくもってけしかたまらん。
「せんぱーい、そろそろ入れますよ~」
おっと、後輩が呼んでいる。
もうこんな時間か。
正直、部活は好きではない。
中学の頃は体育館が大きいのでバスケ部とバレー部が同時にでき、可愛い梨花の姿を見ながら部活を行い、部活後は一緒に帰ることが出来た。
だが今は体育館の入れ換えの時に少し話すことしか出来ない。
とても辛い。
「結衣~」
遠くから愛しの梨花の声が!!
「梨花、さっきのスパイク凄かったよ!乳揺れが!」
つい照れ隠しで変なことを…
「もー結衣はそればっかだね。」
「ははは、ごめんごめん!部活お疲れさま!」
手を振りながら部活に向かう。
「ありがとー結衣も頑張ってね~」
梨花も手を振り替えしてくれた。
はー可愛い。
明日抱きつこ。
さてこの30秒のやり取りで元気出たし頑張るか~。
「集合~」
午後の体育館は暑くなりそうだ。