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第一章  8話 【勇者の抜け殻】 


 ここにいる皆が座り込み、とりあえず今後の事を話し合うべく俺が話しだそうとしたのだが……


 「あなたは一体……何故そんな力を持っているのです?」


 と先にアメリアに質問されてしまった。


 「何故言われてもなぁ…それにこの状況に一番驚いてるのは俺自身なわけで……シロこれはどーなってんだぁ?なんで地面まで割れてんだよ?」


 アメリア達の自己紹介等で忘れていたのだが、勇者の脱け殻を倒した威力にも問題があった。

 俺自身も不思議だった……地面まで割ってしまったこの力。

 それも相当深く、何百メートルか先まで割れてしまっていた地面。


 (やっぱり聖剣チートなんだろうなぁ)


 「翔くんがボクを力一杯振り下ろした結果さッ!力加減が全く出来ていない上にボクを全く使いこなせていないよねッ!」


 ここでまさかの発言をするシロ。全て俺が悪いことになっていたのだ。


 「俺のせい?!俺のせいなのか?!お前が力一杯振り下ろせっつたんだよ??!」


 あの時俺は……シロに言われるがまま、無我夢中で聖剣を力一杯振り下ろしただけなのだ。力一杯剣を振り下ろせばいいと言ったのはシロであって、俺は言われた通りにしただけなのだ!決して俺だけの責任ではないはずなのだが……シロは翔くんの責任!の一点張りだから困ったものだ。


 「……まぁこれからの翔くんの修行課題ってことでッ!」


 などと全て俺に責任を押し付けたままこの話を終わらせようとしたのだ。


 「白き聖剣龍様を使う……」


 とここでアメリアが何かを言おうとしたのだが、シロの睨みによって慌てて言い直したのだ。


 「……シ、シロちゃんを使うと言うことは……彼があの……聖剣の勇者なんですか??」

 「そう!何を隠そう翔くんがボク(聖剣)使いの聖剣の勇者さッ!」


 (聖剣の勇者なんてまじまじと言われると恥ずかしいな……)


 なとど考えていると、アメリアの怪しい視線を感じた。

 あからさまに、俺を疑いの目で見ていたのだ。


 「なぁ!お姫様だかなんだか知らんが……今もの凄く俺に失礼なこと思ってただろ?」

 「い、いや……そんなとはな、ないぞ……!」


 図星だったのか、全く動揺を隠せていないアメリア……あからさまに目を泳がせながら答えたのだ。そうあからさまに目を泳がせながら答えられると、俺も少しへこむのだが……アメリアは嘘がつけない子なのだろう。

 なんかそんな行動をとるアメリアが可愛いかったので俺は許すことにしたのだが、ただそれだとなんか悔しいので……


 「俺の目を見て話せ!俺の目を見て!ったく…そう言えばシロ、結局このモンスターの正体ってなんだったんだ?勇者の脱け殻って??」


 一言だけ文句を言っておいた。可愛い子を前に強がった訳ではない!ただほんの少し言っておきたかっただけなのだ。

 そして俺はついでに気になっていたことをシロに質問したのだが……


 「あぁ!それは1000年前の戦いで、聖剣の勇者が溜め込んだ悲しみの集合体さッ!」


 1000年前の戦い?悲しみの集合体?しかも聖剣の勇者が?俺には何の事だかさっぱり理解出来なかった。


 「聖剣の勇者が溜め込んだ悲しみの集合体って?」

 「まぁ正確に言うと……聖剣の勇者が悲しみを乗り越え、覚醒した時の脱け殻なんだよ!溜め込んだ悲しみが大きすぎてこんな巨人サイズになっちゃったってわけ!」


 説明を受けても俺は全く理解出来ていなかった。


 (なんで悲しみを溜め込んでモンスターになるんだ?覚醒ってなんなんだ??)


 色々と分からないことだらけで、質問攻めにしたかったのだが……


 「何故聖剣の勇者はこんなにも悲しみを溜め込んでしまったのですか?」


 またしてもアメリアに先を越されてしまったのだ。

 まあ、この質問は俺も気になっていたのだが……俺はアメリア達が元々勇者の脱け殻のことを知っていて、戦っているもんだと思っていたので……


 「お姫様達も知らなかったのか?」


 と質問を投げかけたのだが、ここで予想外の返しが……


 「私も翔と呼ばせてもらうので、翔もお姫様と言うのは止めてください!私にはアメリアと言う名があります!それと、我が国にも1000年周期の戦いの伝書記録はあるのですが……あまり細かくは記載されていないんです。」


 まさかのお姫様から呼び捨てオッケーがでたのだ!身分の差もあるのだが、それよりもこんな美少女を名前で呼べるってなんか得した気分だ!

 俺は少しうかれながらも(伝書記録とはまぁ、なかなか凄い物なのかと思いきや……細かく記されていいないって、それは伝書にする意味あるのか?)などと思ってしまう。


 「1000年周期の戦いは何度かおこなわれているけど、その都度多少異なるからねッ!だから細かくは記載させていないのさッ!こと細かく記載して、その通り歴史が進まなければ……こちらが敗北しかねないからねッ!」


 (まさかのシロに伝書記録の記載決定権があったとは……)


 後でアメリアから話を聞くと、シロは実際伝説級の龍なのだそうだ。平和の象徴とも言われ誰からも敬われる存在なのだとか!

 俺から言わせればただのちんちくりんな子供なのだが……おっと!それよりも……


 「シロは聖剣の勇者が何故悲しみを溜め込んだのか知ってるんだろ?毎度聖剣の勇者はこんなに悲しみを溜め込んでモンスターが産まれるのか?!」

 「確かに…シロちゃんならその答えを知っているはずですが?」


 聖剣の勇者が、となればこれは俺自身に関わる重要な事なので聞いておいた方がいいと思ったのだ。


 「……今はまだ……知らない方がいい!それに、今回もまた悲しみが聖剣の勇者を襲うとも限らないしねッ!」


 少し深刻な顔で、言葉に詰まりつつもそう話すシロ。確かに歴史はいつも多少異なると言っていたので今回もそうなるとは限らない。なので俺は……


 「それもそうだな!有るかも分からんことに一々ビビってたら、敵にそこを突かれて死にかねんしな!」


 そう!有るかも分からないことばかり気にして、死んでしまってはもともこもないのである!こんな時だけポジティブに考える俺だった。


 「そーゆーことだよ!それに翔くんもアメリアもこれからどんどん強くなってもらうからさッ!それと騎士団の諸君は国帰ってこの事を報告し、各国に取り次いでもらいたい。アメリアのことはボク達に任せてくれて大丈夫だからさッ!」


 元々ネガティブの欠片もないシロはあっさり俺の意見に賛成したみたいだ。

 そしてシロにしては真面目な事を言って騎士達を仕切っていた。

 そんな騎士達も真面目に仕切るシロに促されてか……


 「ははッ!急ぎ国に戻り各国に勇者様の支度準備を進めて頂くと同時に、聖剣龍様達が各国に赴くことをお伝え致します。」 


 と流石はエリート集団であった。

 シロの一言により、的確に行動しようと動いたのだ。


 「あなた達、後のことは頼みましたよ!」

 「ははッ!姫もこれからの旅おきをつけて!ご武運を!」


 と行動を開始した騎士達。素晴らしいの一言であった。

 それと騎士達から、シロにここまでの信用が有ることにも俺は驚きなのだが……まぁそれは言わない方がいいのであろう。またついついをやってしまうと口喧嘩が始まってしまう!俺も学ぶべきとこは学ぶのだ!

 暫くすると支度を終えた騎士達が報告の為、ハスタに向けて出発したのだった。

 騎士達を見送った俺達も……


 「それじゃあボク達も次の勇者がいる国まで行くよぉ!」

 「行くしかないんだよな?」


 俺は最初の敵があんなのだと先が思いやられると思い、勇者集めの旅などしたくなかったのだが……


 「翔はこの期に及んで何を言っているんですか?行くに決まっているでしょう?!」


 などとアメリアに言われてしまう。シロならまだしも美少女のアメリアに言われてしまうと……


 「はいはい!行きますよ……」


 俺は渋々勇者集めの旅に出るのだった。





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