表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「黒い天使」短編集  作者: JOLちゃん
「黒い天使・日常短編シリーズ」
87/208

黒い天使短編「遭難大冒険」2

黒い天使短編「遭難大冒険」2



発端はサクラが見つけたテロリストの情報。

自爆テロはわかったが、止め方が分からない。

ユージに電話したが、反応が悪い。


ということで、乗り込む事にしたサクラたちだが……。



***



 そもそも事の発端は、サクラがネットの中で色々ハッキングして暇つぶしをしていたとき、発信者不明の暗号命令を見つけたことが発端だ。


 面白そうなので調べてみたところ、どうやら東京発グァム行きの飛行機がテロに遭うことだけは分かった。


 もちろん一応善良だと自負しているサクラは、この事をユージに相談した。場所がグァムなら一応FBIの管轄だ。


 だが残念なことに情報を見つけた暗号は消され、サクラのハッキング能力でもそれ以上辿れなかった。仕方がないのでJOLJUの力を借りて、ようやく飛行機自爆テロであることは分かったが、誰がやるかまでは分からず、時間も差し迫っていた。いくらユージでも、情報源がサクラとJOLJUだけでは当局を動かせない。法的な説明がまったくできないからだ。




「ま……善良な市民の義務は果たした♪」


 これ以上は知らん……というつもりだったが、話を聞いていた飛鳥は目を輝かせた。


「それをウチらが止めるってのはどうや!?」

「アホか。自爆テロする奴って頭いっちゃってるのよ? 巻き込まれるのなんかゴメンだい。いくらサクラちゃんでも飛行機事故に巻き込まれたら…………ま、あたしだけなら死なないか? でも他は皆死ぬわよ」


「そこや! おいJOLJU! お前、死ぬとわかっとる人間を見殺しにして良心は痛まんのか?」


「そりゃあなんとかしたいけど」

「よし。ウチらでなんとかしよう!」

「は?」

「その飛行機にウチらも乗り込んで乗客を救うンや!!」

「マジで?」

「飛行機代、ウチが出す!!」

「本気で?」

「本気で」

「本気の本気で??」

「本気で」



 そういうことになった。





***



 ということで予定通り、飛行機は上空で爆発……機体は真っ二つに割れ、墜落した。


 普通なら全員死亡……となるところだが、搭乗者にJOLJUがいたことが計算違いの元であった。


 巧妙に持ち込まれた爆弾は小さいものだった。だが機体を破壊するには十分だ。

 それが爆発して機体が三つに割れた……瞬間、JOLJUは時間を止めた。


 そしてサクラが全員の意識を奪い気絶させると、後は近くにあった島にJOLJUが全員をテレポートさせた。時間が止まっているから何が起きたか理解している者はいない。


 初めから爆発物だけをテレポートですっとばしても良かったのだが、それだとテロリストが「失敗した!?」と思って次のテロを行うかも知れず、後で説明するのが面倒くさいので要望?通り一旦テロが成功したように見せかけたのだ。ちなみにサクラと飛鳥は用心には用心を重ねてJOLJU特製バリアーを携帯しているから万が一失敗してもこの二人は死なない。



 そして墜落して早々……まだ皆の意識がないうちに、携帯電話を使ってユージに連絡を取った。ここは南国の無人島でどの会社の携帯電話の電波も届かない場所だが、クロベ家の携帯電話は関係ない。JOLJU特製の衛星電話で地球上ならどこでも繋がる。



「あのさーユージ。東京発グァム行きの飛行機、墜落したの知ってる?」

 サクラは緊張感のない、いつもの調子だ。


『は? NYが今何時か分かってるのか!?』


「午前4時? ま、緊急事態だ。テレビを点けてみて。もしかしたらニュース速報でやってるかもしんない。墜落したの、30分くらい前よ」


 ユージは文句をいいながらテレビを点け、ニュース・チャンネルを見た。サクラの言っていた通り飛行機墜落事故が起きていてかなり緊迫した状況だ。まだ情報は多くない。


『テロか? これがどうした?』


「実はサクラちゃんとJOLJUと飛鳥の三人、この飛行機に乗ってたの。今無人島にたどり着いたトコ」


『お前! ついに飛行機爆破したのか!?』


「なんでサクラちゃんがテロリストなのよ! サクラちゃんたちは被害を最小限に食い止めてあげたのよ! 報道は知らんけど、JOLJUがやったから死者は出てないよ。みんな今寝てる。ということであたしの携帯電話から場所割り出して救助して欲しいんだけど?」


 しかしそう簡単にはいかない。


 サクラの携帯電波を辿ることは出来る。ただそのためにはサクラの携帯信号の情報を当局に教えなければならない。が、それはあまり好ましくない。一応サクラの存在は非公開で携帯情報はクロベ家の独自情報だから出来れば知られたくない。


 それに爆破テロということが事実であれば見過ごせない。グァムが関わっているのならば米国を標的にしたテロかもしれない。FBIだけでなくCIAやNSAも関わる重大案件だ。もしかしたらどこかに犯行声明か不届きな要求が出ているかもしれない。


『容疑者は確保したのか?』


「それは知らん。そこまで分からなかった」


『じゃあ犯人を見つけろ。そしたら助けに行きやすい。こっちでも捜査するから連絡を待て』


「それまでどーしてたらいいの? 救助は? 救助は正当な権利だゾ!」


『野宿していろ。三日くらいで助けは来るだろう』


「それが親の言葉か! 娘が心配じゃないのか!? 遭難したんだゾ? 一応」


『お前らは三日の野宿くらいなんともないだろ? 犯人捜せ犯人。見つけたら連絡しろ。こっちでも捜すから』


 そういうとユージは大きな欠伸をして電話を切った。

 あの様子だと2度寝するのかもしれない。




 一応娘が飛行機事故というとんでもない大事故に遭ったというのになんという態度か! 




……と、サクラは自分勝手に腹を立てた。





黒い天使短編「遭難大冒険」2でした。



ぶっちゃけ今回はハードボイルドでもなくポリティカルでもないのでテロ事件はどうでもいいんですw

サクラたちがテロに遭いつつ好き勝手するだけの話なので。

JOLJUがいれば……まぁなんとでもなりますしね。

第一三人の目的は飛行機事故の慰謝料にある!

ちゃんと条約で保証された権利……な、ワケですが、オチはどうなることやら。


ということで次回、オチです。


しかし、どうやってJOLJUが国際線の飛行機に乗客としてちゃんと乗れたのか……そっちのほうが謎な気がしますが、それはおいといてという事で。


これからも「黒い天使短編・日常編」をよろしくお願いします。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ