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「黒い天使」短編集  作者: JOLちゃん
「黒い天使・日常短編シリーズ」
70/206

黒い天使日常編 『どっちが日本通?』3

黒い天使日常編 『どっちが日本通?』3



各キャラたちの好み大公開はまだまだ続く!

今回は食生活編!

ここで評価はバラバラ。食いあがってきたのはJOLJU!

さてさて、一体誰が一番日本人らしいのか!


まだまだ検定は続きます。




 クロベ・ファミリーのホームパーティーは依然真っ最中である。


 大人たちは麻雀で盛り上がり、ようやく東風戦が終わったところだ。


 ユージ、ロザミアの二人がやや勝ち。修一郎はトントン、拓の一人負けである。


「お前ら強いよな、こういうゲーム」と拓は溜息交じりに呟く。


 ユージは多分この中で一番麻雀に精通していて技巧と度胸が半端ない。字牌狙いのイヤらしい単騎待ちや川を読む眼力がとても鋭い。もっともそういう相手の手の内を読む技術はロザミアも修一郎も一流、そこは一流指導者と経営者である。……結局一番無難な拓が皆に攻められている結果だ。ちなみに100点1ドルなので、大人でもちょっとイタイ金額が賭けられている。むろんNY州では賭博は違法だ。誰も気にはしていないが。


「このままじゃ俺の一人負けだよ。次の南風戦はエダちゃんに代打ちしてもらおうかな」

「却下。エダは強運持ちよ。あの娘が入ったら私の勝ちが遠のくわ」

とクールな表情でさらりと拓の希望を打ち壊すロザミア。

「それにあっちはあっちで盛り上がっているしな」

 ユージはソファーのほうで和気藹々盛り上がる未成年組を一瞥する。

「それにあっちは禁酒禁煙グループだぞ」

「それはヤだな」

 そういうと拓は煙草を口に咥え火をつけた。




***



「日本人ぽい検定【生活編】に突入やでー!!」


 楽しそうに拍手するエダとJOLJUとマリー。付き合い程度に拍手するサクラとセシル。

 ここからは【生活編】ということで、より具体的な質問が色々続いていた。その結果発表である。


「まずは食事編やな!」




【食生活編】

① 「朝食は白ご飯に豆腐の味噌汁、アジの開き、納豆、漬物。これは何点ですか?」


飛鳥 100点 JOLJU100点 エダ 75点 セシル60点 サクラ 40点 マリー 20点



② 「食後の一杯。A緑茶 Bコーヒー Cコーラ Dオレンジジュース」


JOLJU A エダ B セシル B サクラ C 飛鳥 C マリー D



③ 「好きな日本食麺類は? A蕎麦 Bうどん Cラーメン」


エダ A マリー A セシル B サクラ C 飛鳥 C JOLJU C


 

④ 「持っていくお弁当は? Aおにぎり B サンドイッチ C ハンバーガー」


エダ A マリー A セシル B サクラ C 飛鳥 C JOLJU C


⑤ 「好きな魚料理はどれ? 尚、骨はあるものとし、箸で食べる前提である」

 Aカレイの煮付け Bサバの塩焼き C鮭のムニエル Dフィッシュ・フライ


JOLJU A エダ A 飛鳥 B セシル C サクラ D マリー D



⑥ 「この中で選ぶならどれ。Aようかん系 B大福餅系 Cだんご系 Dケーキ系


JOLJU A 飛鳥 B セシル B サクラ B エダC  マリー D



 ⑦ 「食事マナー・クイズ。全20問」


エダ 18点 セシル 16点 飛鳥 15点 サクラ 12点 マリー 8点

JOLJU 8点 




***




「今度は結構バラけたのデス」

「しかし……エダさんは結構上位キープしとるな! 逆にサクラは今回一気にダウン」

「JOLJUが上位と下位を行ったり来たりですね」

「てへへだJO。オイラ日本食も日本茶も好きだし」

「というか、このアンケってちょっと悪意なくね? 日本的なものの真逆が米国的なものじゃん。そりゃあ米国人のサクラちゃんはそっち選ぶっちゅーの!」

「マリーちゃんもお蕎麦好きなんだ。ケープタウンにもあるの? 日本のお蕎麦」

「実はあるのデス! 最近できたのデス。サクラに教えてもらいました」

「あーあの店か」


 ぽふっ……と手を打つサクラ。

 そういえばケープタウンに新しくできた日本食のお店に連れて行った事があった。確かにマリーはえらく感動して食べていた。美味しかったのは確かだ。もっとも、その店のオーナーはオーストラリア人で、蕎麦は麺こそ蕎麦だがスープは出汁ではなくカレースープだったが。


 その話を聞いた飛鳥たちは苦笑い……海外にある日本食レストランあるある話で大体そんなものである。そして海外の日本食レストランは割と高級店扱いが多い。件のカレー蕎麦も味はジャンクそのものなのに一皿12ドルとけして安くない。



「私のうどんはちゃんとした日本のうどんですよ? オーケストラの休憩中、店屋物の出前でよく頼むんです。きつねうどんが大好きです。それより……日本人である飛鳥たちはラーメンだなんて」


「何言うとる! ラーメンは立派な日本食!! とはいえ純日本らしさの順位でいうと三番目ということにしたわけやが」

「ラーメン旨いJO!」

「ラーメンは種類も味も色々あるし、安いし旨い! 旨いラーメンは日本じゃないと中々食べれないしね。そりゃあ世界中に中華麺系や似た麺食はあるけど、やっぱ違うんだよね」


 サクラとJOLJUは「ウンウン」と頷き合う。この二人は世界中放浪しているから色んなところで食べ歩きしている。ちなみにサクラの好みは九州豚骨博多ラーメン、JOLJUは家系ラーメンである。


「サクラって大福好きだったっけ?」とエダ。

「好き! 桜餅なら尚好き!!」


 あーそういえば……と皆納得。サクラの桜餅好きはほとんど中毒で、春になればこればかり日本で食べている。他にも餅系和菓子は大好きである。羊羹はそこまで好きじゃないから餅が好きなのかもしれない。


「私は苺大福が好きです。実はよく楽屋に置いてあるんですよ、苺大福! 絶品です」

「テレビ局の差し入れ苺大福か! 高そうやな」


 そういえば同じような自慢をしている芸能人がいた気がする。ただの大福でなく苺大福というあたりチョットセレブなセシルである。


「エダが団子好きって印象ないけど、そんなに団子って美味しい?」

「うん♪ 東京にはみたらし団子の美味しいお店が多いけど……お団子なら冷やしあんみつとかすごく日本ぽくて美味しいよ。甘すぎない素朴な味がいいの♪」

「あー! ぜんざい系も団子か! そういう手もあったか」

「そもそもケープタウンにそんな日本の御菓子は売ってないのデス。ボクも食べたいのです!!」

「じゃあそのうち飛鳥の家にでも連れて行ってあげようか? マリー一人くらいあたしたちの部屋で寝れるだろうし」

「ええけど、ウチもじっちゃんも英語喋れへんからマリーは翻訳機必須やな」

「違うJO~。風禅のジッチャン、片言だけど英語喋れるJO? 多分日常生活くらいはできると思う」

「まぢか!? そんなん初耳や!!」

「伊達にオンラインゲームをブイブイやってないJO」


 飛鳥の祖父、真壁風禅はJOLJUと一緒にオンラインゲーム仲間で世界中のゲームブレイヤーと一緒に遊んでいる。元々が警視庁の公安部の刑事だ。日常会話くらい喋れても不思議ではない。


 こうなると……英語が分からないのは飛鳥ただ一人。


 飛鳥……「はっ!」という顔をして話を元に戻した。


「エダさん通やなぁ~。ていうか全体的にエダさんは日本通な気がする。カレイの煮付けが美味しいってプロすぎる!! おにぎりも好きだし」

「エダのおにぎりは最高なんだJO」

「ユージや拓さんが忙しいときよく作って差し入れするからよく食べる機会あるから。サンドウィッチより腹もちいいし、具材も色々作れて楽しいし」


 ちなみにエダ特製<爆弾おにぎり>は、一合のお米で四種の具が入り海苔で包まれた得意料理だ。ユージや拓の差し入れの他サクラやJOLJUも出かけるときよく持っていくクロベ家の家庭の味定番お弁当だ。飛鳥とセシルも食べた事がある。なんとマリーも食べた事がある。マリーにとって<おにぎり>とはエダの特製爆弾おにぎりの事だ。サクラも飛鳥もエダのおにぎりは大好きだが、日本に馴染み過ぎている二人にとって<エダの特製と普通のおにぎりは別>ということで、おにぎり=コンビニ等のもの……という事でハンバーガーが選ばれた。


「全体的にエダが高ポイントだね。ていうか飛鳥よ。純日本人のお前が朝食以外皆中間ってナンだ! お前本当に日本人か!!」

「これは『より日本人らしいか!』のアンケや。別に一番でなくても日本人! それにちゃんとマリーが最下位! アンケの出来に問題なし!」


 【食生活編】は全体的にエダとJOLJUが高得点、サクラと飛鳥とセシルが中間、マリーが最下位……まぁ順当な結果だ。飛鳥がちょっと低いのはそれだけ今の日本人の食生活が欧米化しているという証拠だろう。JOLJUは飛鳥のところにも居候していて日本食が大好きだからこういう結果になった。





黒い天使日常編 『どっちが日本通?』3でした。



なんかこれは小説なのだろうか?w


なんだかフリートーク感満点ですがw


JOLJUが中々の高ポイントです。こいつ、意外に日本好き!w

そしてさらっと触れられないけど、飛鳥は意外にポイントが高くないんですね。こいつだけが純粋日本人なのにw いやいや現代人なんてそんなものですヨw


こんな感じでまだ日常検定は続きます。


小説を楽しむというより「このキャラはこうなのかー」を知るためのほのぼの日常系なのが今回のシリーズです。なのでかるーい気持ちで楽しんでもらえればと思います。


これからも「黒い天使・日常編」を宜しくお願いします。



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