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青春の短編歌  作者: 蓮葉
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夏休みが一ヶ月後に迫ったこの頃・・。

私は七原芽衣。

季節はまだ梅雨で少し空気は湿っぽいのに、心は夏にある!

「ね、千紘! 夏休みどうする?」

私が話しかけたのは、片瀬千紘、私の友達。

「ん、芽衣、遊びに行けるの?いいね、どうしよっか!」

と、千紘も笑顔でいう。

映画もいいしー、プールでもいいよねぇ、と楽しそうだ。

「ねぇ、ほんと。どうしよっかー」

と、案を出しながら、会話していると

「えっ、待った!俺も行きたい!」

聞こえてきたのは隣から。

こん兄、つまり今野湊だった。

えっ、と千紘も引く。

「えっ、マジ?そんなタイプだったの兄さん」

なんか、面倒見られた記憶しかないんだけど、と付け足す。

こん兄は、うわー、心外かも。とつぶやいて

「行くよー、そういうの好きだよー、なぁ茅野そうだろー?」

と、勉強していた茅野を呼ぶ。

呼ばれて振り向いた茅野本人は、妨げをくらい、なんだよーと不満たらたらだ。

呼ばれて飛び出て茅野くん!

こっちへ歩いてきた。

なんか、二人って似ている。

「ん、何?」

「いや、俺って普通に遊び行くよね?っていう」

こん兄が聞くと、

「まぁ、そうだな。いろんな奴といってるかな」

とは言っても、なんか母さんみたいだけどな行動が、彼が付け足す。

「へぇ、そうなんだ。意外」

千紘が冷やかす。

「っていうかさ、俺いっていい?」

嬉しそうに笑顔を浮かべながら、こん兄が聞く。

「うーん、どうする千紘」

隣の千紘を見ると

「うん、私はいいよ?」

と、笑っていて案外楽しそう。

「んじゃ、決定ね!そうだ、茅野もどうよ、一緒に行かね?」

こん兄の誘いに、茅野がたじろぐ。

「うーん、俺いたら迷惑じゃない?」

私が答えようとすると

「そんなことないよー!ねえ、芽衣?」

と、いち早く千紘が言う。

ん、違和感。

「そうよ、こん兄一人じゃかわいそーだし」

一緒に行こうよ、という。

ニヤッと笑って、待ってました!と言うように

「というわけで、決定!じゃあ、みんなで楽しもうぜー」

こん兄が声を張る。

「じゃあ、どこ行く?」

「そうだなー・・」

「無難に・・・とか?」

「あ、定番だよね。うーん、そしたら・・」

三人で会話が盛り上がっている。

私はなんとなく、話には入らずにぼうっとする。

私達にとっては、今が全てだけれど、本当の世界は広い。

何だろうか、でも。

今が、楽しければ、それでいい。

先に待つ未来では、たくさんのことがあるだろう。私達は、それでも、今を一生懸命に生きている。


「じゃあ、ここはどう?」

私は勢いよく話に割り込んだ。



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