第3話 「崩壊」
少しだけグロいかもしれないです。
ご注意ください。
整備室へ向かう廊下を走っているが、途中でいつもと違う様子に気づいた。
外を見ると先ほどまでの雷雨がウソの様に晴れていた。
だが一部だけ夜のはずなのに紅く光っているのだ。
「一度見るしかありませんね」
そういい近くのベンチに座って心を落ち着かせ、瞳を閉じる。
そして未娘である証のそれに意識を集中させた。
すると"世界"の崩壊を瞳が予言した。
「これは‼︎」
いてもたってもいられず王に知らせるために走ろうとしたその瞬間だった。
隕石が"世界"に落ち、すべてを崩壊させた。
そう。人類も文明もなにもかもそれは一瞬で奪い去った。
目の前の光景がすべてスローモーションで動くように鮮明に覚えてる。
ガラスはすべて吹き飛び雨となり、人も一緒に簡単に飛んでいく。
床のタイルはヒビが入りところどころ崩壊している。
基盤は力を失い地上へ落ちていく。
辺りには血が大量に飛んでいた。
目の前では割れたガラスまみれで倒れる人。
ただその中で一人無傷の少女。
少女の周りには風のシールドができており、少女を守る。
崩壊した"世界"。
人々の悲鳴、呻き、泣き声。
広がり続ける紅。
あまりの光景に少女は意識を手放した。