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232『頭狂日記』
232『頭狂日記』
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俺は世間からどう思われても、この頭狂日記を捨て去るつもりはない。非常に当たり前に、この頭狂日記は日常に根差して居る。回避術の様なものに、俺がくたばった時に、そっと手を差し伸べてくれるような、この場所である。
頭が狂ったって、頭狂日記は続くさ。日記も、日記文学なら、芸術だからね。『土佐日記』『蜻蛉日記』『和泉式部日記』『紫式部日記』『更級日記』『讃岐典侍日記』、ほとんど流し読みもせず、読んでないものばかりだが、日記文学の伝統に、『頭狂日記』を入れてやろう、暗闇を照らす、電灯の様に。




