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153『頭狂日記』
153『頭狂日記』
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ゆらゆら揺れる、天井の電灯が、俺を頭狂日記へと誘う。それは、安息へと精神を動かすための、神による行為であろうか。分からないが、それでも、陽は昇り、また、沈み、日々は動いているから、俺も動くために、頭狂日記を、今日も狂とて書いている。
それは、極自然なことなのだ、当たり前のことなのだ、というより、辺り目になってしまった、と言った方が適切かもしれない。俺は俺であるという宿命が、安息へと足を延ばすことになる。頭が狂するんだから、仕方がないよな、と思う訳だ。




