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122『頭狂日記』
122『頭狂日記』
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来る日も来る日も、狂っているということはない。そんなことは有り得ないし、正常が一番適切だろうから、狂いを撥ね退けるという姿勢も大事だろう、しかし、ここは頭狂日記という場、である。ゆったりと俺はくつろぐことになるだろう。
初めから終わりまでを、俯瞰すれば、忽ち消え入りそうな幸福、という訳ではない。コーヒーがあるなら、それで充分じゃないか、と人は言う。確かにその通りだ、と言いながら、俺は前方の眼前を見て、歩いて行く狂の今日、頭狂日記である。




