中編
「なんだここはーッ!」
僕は、仰天した!
なんと!
連れて行かれた先には、村が広がっていた。
そこでは、狼の耳をつけた住人が働いている。
やがて、トラックが走ってきて停まる。
一人のおっちゃんと銃を持った狼の耳の子供たちが降りてくる。
「オレが教えてやれるのは、これだけだ。
食糧の肉、人間の街に売りに行くとか余所行きのコート用の毛皮・・・
充分な量があれば、それ以上は狩るんじゃねえぞ。」
「「はーい!」」
子供たちが、元気よく返事をする。
「あのおっちゃん、イヌイットなんだよ。
銃の使い方とか、バッファローの狩りのし方なんかを子供たちに教えてんの。」
少女は、尻尾を振りながらにこにこと笑っている。
かなり人懐っこい。
「でも、ここって・・・
「地上部分」なんだよね。」
へ?
「地上部分?
まさか!」
「そう。
そのまさか。
地下に都市があるの!」
長い、エレベーターを降りた先・・・
一堂が案内された場所・・・
地下部分・・・
そこは・・・
巨大な地下都市が広がっていた!
「ようこそ!
「ポーラウルフビレッジ」へ!
滞在中、楽しんでいってね!」
彼女は、にっこりと笑った。
僕は、不覚にもどきりとした。




