二度目の決闘
話しかけてきたのは黒髪ロングに赤目の少女だった。
「まずは自己紹介をした方がいいわね。私はリン。家名は無いわ」
「これはご丁寧に、俺はクロウ。同じく家名は無い。」
「あら?貴方王国民でしょ?あそこは平民でも家名を持つことが許されると聞いたのだけど」
「生憎スラム出身なモンでな親の家名なんて知ったこっちゃねぇよ。で、なんで俺が王国きってのエースパイロットだって勘違いしたんだ?」
「あら違ったのかしら?私は確実に貴方が合成獣だと思うわ。あの帝国貴族の坊ちゃまの残骸を調べたの、あんな綺麗な切断面を残すのは王国の合成獣ぐらいしか知らないわ」
俺は出来る限りのポーカーフェースを保って彼女を見た。彼女の言う合成獣という異名は確かに俺がジジイの下で戦っていた時につけられた名だ。それがバレないように専用の格納庫を用意したり偽装を施したりしたのにまさか斬撃の切断面なんかでこうも早く特定されるとは。
「その沈黙は肯定ってコトでいいかしら?なら私と戦いなさい」
「は?」
「いいのかしら私と戦わなかったら他の生徒にバラすわよ貴方の正体」
こんな要求を突きつけられるとは思わなかったので一瞬動揺してしまった。
「お前と戦えば俺の正体をバラさないと約束するなら構わない。そういえばお前の瞳で思い出した。大陸の東部には赤目の戦闘狂な傭兵部族が居るってな」
「えぇウチの部族の事よ。逃げ出したくなったかしら?」
「いや、あの坊ちゃんと違って楽しめる戦いになりそうだ。決闘は明後日でどうだ?」
「丁度自習期間の最終日ね構わないわ」
そうして俺とリンの壮絶なタイマンが約束されたのだった。




