APとクラス分け
ゴリ先生の説明を纏めるとアカデミーでの生活や活動にはアカデミー専用の通貨であるAPが必要になる。アカデミーポイントの略だそうだ。例えば食堂に入ったり格納庫を借りたりレリックの修理をしたり補給をしたりとあらゆる物にAPは要求される。パイロット科のAPは二週間に一度の実習の結果に応じて支給される。そしてメカニック科のAPは月一回の試験で決まる。この際、クラスのレベルが高いほど実習や試験の難易度が上がるが貰えるAPの量も増える。他の稼ぎ方としては他の生徒と知識や技術などを取引したり生徒の決闘で賭けたりアカデミーが提供するアルバイトでも稼げるそうだ。
APの説明が終わると今度はクラス分けの説明がされる。メカニック科は実技と筆記により実力を測定する。そしてパイロット科は生徒同士のバトルロイヤルの順位で決まるそうだ。ルールは武装持ち込み禁止で森に隠された武装を探し出して戦う。そして開始から一時間半後に教員が生徒の口数減らしに暴れ回る。森の中はレーダーがジャミングされているが教員はこの影響を受けないらしい。
長い説明が終わるとアリシアが小声で話しかけてくる。
「いい?クロウ?絶対に最初から目立っちゃダメだよAクラスに入ってもいいけど絶対に何十人も撃破したりしないでね」
「分かったよ適当にやって生き残ればいいだけだろ?お前こそクラス分けしくじるなよ」
レリックに乗り込むと試験会場に転送された。レリックを持ち込んでいない生徒はアカデミーが所有するヴァルキリーという機体をレンタル出来る。ざっと100機以上の国がバラバラなレリックが並んでいるのは壮観だ。やることは簡単でAクラスの定員の30名が決まるまで逃げるなり隠れたりすればいいだけだ。レーダーを封じられていない教員が投入されてからがおそらく本番だろう。試験開始の合図が鳴ると蜘蛛の子を散らすように各々の進路へ森の中へと突っ込んでいった。