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無属性魔剣士の聖戦記  作者: バナナ―ド
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アルカテイル交渉

ミリス帝国の玉座で、母国アルカテイルの自治権を奪い返す目的でミリスの王城に滞在するエルシードとエルセフィア。交渉ではアルカテイル領の自治権はミリス王から奪い返す交渉は成功したが、リカーム城に戻るときが刻一刻地数いていた。そんな中、一足先に天界からリカーム城に向けて、最終決戦の軍勢が送り込まれていた。

エルシードはミリス城の玉座の間にいた。


 ボルコフ将軍の説明の後意見を問われる。


 今回侵攻して来たのは、天界が使役した魔獣3体と大天使1柱であった事、目的は当然地上の蹂躙である事を説く。また、今後同様な侵攻が行われる可能性があるがある事を含めおいた。


 ミリス国王はおおいに狼狽した。


 「提案なのですが、アルカテイル領の自治権・地政権を頂けないでしょうか?魔剣士育成を行い、天界の侵攻に備えます。天界の侵攻に対して速やかに応援に入る事をお約束いたします。」


 「・・・残念ながら、ミリスの軍事力では、太刀打ち出来そうもありません。」

ボルコフ将軍は、所在なさそうである。


 「元々荒れ果てたアルカテイル領だ、其方に、任せようではないか。」ミリス国王は、承諾するしかなかった。交渉は、成功したのだった。




 その後は、エルシード達は、ミリス城の寝室に案内され休む事になった。


 部屋は、薄暗いが静かで落ち着いた雰囲気である。既に夜更けである。ベッドはひとつしかない。


 「おいで、一緒に休もう。」


 「はい。」


 「こうやって、二人だけで過ごせるのも、もう僅かだね。」


 「そうですよね。主様は、私だけのものじゃないって、分かっては、いるんです。でも、我慢できなくて・・・」


 エルセフィアは、薄緑色の透ける生地の化粧着を纏って、エルシードの胸に、顔を埋めながら泣き出してしまう。


 「明日には、リカーム城に戻るのですか?」


 「嫌かい?」


 「我儘なのは、解っています。でも、もう少しだけ主様を独占したいです。」正直にエルシードに、気持ちを伝えるのである。


 「じゃあリカーム城に戻る前に、まずは、先に開拓地を訪問しよう。開拓責任者と密会して見るか。」


 「もう主様との旅も、終わりなんですね。」


 「もう大丈夫。リカーム城に戻っても、今度は、ちゃんと君を守るから、心配しないで。」


 「・・・はい。」不安げに俯く。




 翌日、早くから奴隷商のアジト前に立っていた。


 真正面から、侵入していく。


 奴隷は、首輪・腕輪など全て、空間切断で切り離し解放していった。


 契約書類は、エルセフィアが炎属性魔法で焼き払う。


 程なくして、奴隷商の主犯達の首を刎ねて、出てくる。


「これで暫くは、大丈夫だね。」

飛竜にまたがり、ミリスを後にした。




 飛竜に跨り開拓地へ向かう。エルセフィアは、終始無口でエルシードに、抱きついて離れようとしない。


 「大丈夫?具合悪いの?」


 「いえ、また何時離れ離れになるかも分からないから・・・」


 「ごめんね、随分信用なくしちゃってるから、もう行動で分かってもらうしかないんだろうな。」


 「主様に何かしていただきたい訳ではないんです。ただ一緒に居たいだけですから、気にしないで下さい。」


 「いつも我慢させてごめん。」


 「そう、心残りといえば、一緒にお風呂も入りたかったなぁ」


 「うーん、そうだね・・・早く話しをまとめて、式を挙げないとだね。」


 「エリアリーゼ様、許してくれるかな・・・」


 《うっ!》


 突然に、エルシードの表情が曇る。


 エルシードがエリアリーゼに張った結界が、何らかの攻撃を受けたのだ。


 「エルセ、予定変更だ。天界から、リカーム城が攻撃されているらしい。」


 「・・・うん・・・」


 空間転移でリカーム城に瞬間移動していった。




 当のリカーム城では、新たに参戦した熾天使である。


 メタトロンとサンダルフォン、残り1柱であるガドラエルが、率いる天界勢力が総力戦で攻めて来ていたのだった。


 そしてリカーム城は、取り敢えず熾天使2柱に対して、ルフェリエル・ベルガリエルと、エリアリーゼが対応しているが、さすがに大天使以上の力を持つ2柱であり、防戦一方となっていた。


 強大な、膂力と身体能力を誇るガドラエルに対しては、ランディアとジルベールが対応に当たり、200体にも及ぶ魔獣には、残った4人の魔剣士が相対していた。


 2柱の熾天使が天界勢力に加わる事を予測していなかった、リカーム城の面々は、ただ混乱から立ち直れずに、いたのだった。


よろしくお願いします。

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