ソファ ~見えないとこが大事らしい
ソファが壊れた。
3人掛けの合皮の、もこもこどっしりしてるやつだった。俺はあんまり好みじゃなかったけど家族の意見で妥協して買ったものだ。まあ、同程度のものより比較的安いし、まっ、いいかって。
したら、買ってから速攻でへたった。
中古じゃない。新品だ。
で、家に小動物ヤマネを思わせる人がいるからここではヤマネ呼ぶ。
ヤマネが、いつも3人掛けソファを独り占めにして、寝転びながらだらだらケータイばっか見ていた。そしたらシートのまん真ん中にヤマネのお尻の跡がついて、買ってから間もなくへこんだままになった。
うちではそのへこみは、『ヤマネ穴』と名付けられ、ここにうっかり座ることは『ヤマネ穴に落ちた』と呼んでた。
それでも、3年くらい使ってたのかな?
それが遂に終局を迎えたのだった。
ソファの下の床にウレタンチップがぼろぼろ落ちている。どういうこと?
とりあえずこのままにはしておけない。
こういう面倒なことは大抵俺に押し付けられる。
仕方なくソファをひっくり返すと、底は際から大きく破れてた。
そんで底の張りは不織布じゃん! えっ、不織布で? ビックリだ。素材、ラッピングの袋レベル。
買う時、底なんて見ねーし。見えねーし。
んで、破れたとこからソファの中身を見てビックリだ!
片側半分にだけ、木の棒がごちゃごちゃ斜めに入ってて切れ端みたいな布のヒモがぐるぐる巻かれてる。
何これ?
最初から壊れてたのを修理した物 or 制作中失敗したのを手直ししたとか? 中身もすっかすか。
もしかして、中古の表面張り替えただけの品だった?
そうだよね、最近じゃスプリングのコイルがぽこぽこ、座面表面に分かるくらいだった。
もー、ヒドい作りじゃん!
ヤバい状態だが、買い換えるまでの間、このソファには頑張って貰わなくてはいけない。
俺は破れたとこにテープを張りタッカーでバシバシ止めて応急処置。
買う時は中身なんて見えないし、ついついデザインと表面素材と色で選んでしまうよね。
新しいのは、ベンチタイプのクッション置きタイプのにした。5年保証付き。
これなら、騙されてるってことはないだろ。
張り込みタイプの中身が謎のやつは、マジもう絶対買わない。一生。
家具買う時はケチったらダメだー (´д`|||)