考える足と脚
「このお宝で明日から足洗えるぜ。遅せえぞ!このたこ!」
「これであっしも足洗えるんですか」
「ったくひとまずここに身を隠すぞ」
「ここって」
「ボスの隠しアジトだ。灯台下暗しってやつよ」
「ほんと真っ暗ですね」
「たこが墨吐いたみたいだぜ」
「物壊したりすんなよ?」
「変なとこ気にするんですよね」
「こういうもんはな。職人さんが精魂込めて作った代物だっていってんだよ」
「白も黒もないだろうに」
いかにも高級そうな木製の装飾が施されたテーブル。
「このテーブルの下に置くなって言ったよな」
「・・・」
「ここに置いたら危ねえじゃん脚にぶつかんじゃん」
「足にぶつかって。がしゃんって危ないですねもんね」
「だからここに置くなって!脚にぶつかるって!」
「だからこの足にどうやって?」
「脚だよ!脚!わかんねえやつだな!このたこ!脚!」
パトカーのサイレンの音。
「足がついたようだな」