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魔王と勇者の出逢い方  作者: 行方不明
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鯛パニック

*船城都市『魔王様最高』


勇者「えーと、もう潜入成功だな」


市場だよー。かもなべいべー。


勇者「まさか、船の上に都市を築いていたとは。探すこっちの苦労も考えてほしいものだ」


市場だよー。はよこいよー。


勇者「一ヶ月遊んで……調査してみたが、中々の都市だ。よし決めた!これ土産に持って帰ろう」


市場だよー。こいっていってんだろこらー。


勇者「じゃ。皆殺し……はさすがにね、うん。とりあえずブリッジ奪うかー」のびー


市場だよー。かかってこいやー。


勇者「さて。とりあえず段ボールに隠れて、潜入成功パートツー」うきうき


立ち入り禁止エリアだよー。誰かきたよー。


船員「誰だ」ひょい


勇者「あ」


船員「お前、新人か?」


勇者「あーはい」


船員「サボりはいかんなー」


立ち入り禁止エリアだよー。サボりはいかんよー。


勇者「えーと……」


船員「それに。アロハは制服じゃないと、ママに教わらなかったか?」


勇者「聞いた聞いた」


船員「じゃ、まずは着替えだ」


ロッカールームだよー。あけてー。


勇者「あの」


船員「ん?」


勇者「なぜ医者みたいな格好を?」


ロッカールームだよー。似合ってるよー。


船員「なぜってお前。ここ、新兵器開発ブロックじゃないか」


勇者「マジッスカ。ヤベェ、ヤッチマッタ」


新兵器開発室海戦部門だよー。呼び名は海戦丼だよー。


勇者「あの。このでかい池に泳いでいるのは?」


さかなクゥン!「ぎょえぎょえぎょえ!これは、新生体兵器、鯛変だよ!すぎょいんだよ!」


勇者「どこが?」


さかなクゥン!「海ではもちろん凶悪なんだけど、すぎょいのは、なんと陸に上がる時!」


勇者「陸に上がる!?」


海戦丼だよー。腹減ったよー。


さかなクゥン!「そうなんです!海から陸へと上がる時に体を変態させて陸に適応!さらに戦いの中で兵器へと変態し、殺戮の限りを尽くすんですよ!ねえ?すぎょいでしょう!」


てことでみさらせえーいっ!!


さかなクゥン!「ぎょえぎょえぎょえ!?」


勇者「鯛変が一斉に上がって来たぞ!大変だ!」


警報ならせい!戦の時じゃあい!


魔王「何事だ」シュンッ


勇者「魔王!」


さかなクゥン!「ぎょえええ!!」


勇者「あ、くそっ!さかなクゥン!がやられた!!」


魔王「何だこいつら……は、うあああ!!」


勇者「あ、ああ……」


お前も食ってやろうかあああ!!


勇者「ぎょえええ!!」

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