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色とりどりの黙示録  作者: owen
序章
54/97

コメンタリー

 

 世界を見下ろす場所で。

「君の力を感じた。ようやく目を醒ましたんだね。遅いよ」

 一人の幼い少女が、微笑んだ。待ち合わせに遅れた友人を見るように、その場所から彼を見る。

「約束、覚えてるといいな。不安だけど、大丈夫だよね。今の君は、約束を破らないが信条だもんね」

 彼の隣を見て、言う。

 彼と向かい合わせに眠る彼女に視線を移す。

「……まだ、続けるの?」

『当たり前だ』

 その声に応じる声があった。若い男の声だ。

『今度こそ、君をそこから救い出してやる』

 少女は目を伏せ、こう返した。

「嬉しいけど、でも、みんなは君の方法を間違いだと言って、また止めるよ。また君は独りになる。それでも、いいの?」

 悲しく、寂しく、そう言った。

『……君だけは、俺の味方だって信じてる』

 声は段々遠ざかっていた。

 そして気配すら消える。

「私は……そうだね。君の味方だよ。でも、君だけの味方じゃない。私は、私の子供達の味方であると同時に母親。だからね……」

 少女は床に転がった羽ペンを手に取り、物語の続きを綴り始めた。

「みんなが望む結末を、希望に託すよ」


 黒は孤独を想い。

 ?は空虚を否定し。

 青は安息を求め。

 透明は他色に染まり。

 赤は情熱を抱き。

 緑は平和を願い。

 黄は幸福を感じ。

 ?は救護を続ける。


 君達の物語は、まだ始まったばかりだ。




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