コメンタリー
世界を見下ろす場所で。
「君の力を感じた。ようやく目を醒ましたんだね。遅いよ」
一人の幼い少女が、微笑んだ。待ち合わせに遅れた友人を見るように、その場所から彼を見る。
「約束、覚えてるといいな。不安だけど、大丈夫だよね。今の君は、約束を破らないが信条だもんね」
彼の隣を見て、言う。
彼と向かい合わせに眠る彼女に視線を移す。
「……まだ、続けるの?」
『当たり前だ』
その声に応じる声があった。若い男の声だ。
『今度こそ、君をそこから救い出してやる』
少女は目を伏せ、こう返した。
「嬉しいけど、でも、みんなは君の方法を間違いだと言って、また止めるよ。また君は独りになる。それでも、いいの?」
悲しく、寂しく、そう言った。
『……君だけは、俺の味方だって信じてる』
声は段々遠ざかっていた。
そして気配すら消える。
「私は……そうだね。君の味方だよ。でも、君だけの味方じゃない。私は、私の子供達の味方であると同時に母親。だからね……」
少女は床に転がった羽ペンを手に取り、物語の続きを綴り始めた。
「みんなが望む結末を、希望に託すよ」
黒は孤独を想い。
?は空虚を否定し。
青は安息を求め。
透明は他色に染まり。
赤は情熱を抱き。
緑は平和を願い。
黄は幸福を感じ。
?は救護を続ける。
君達の物語は、まだ始まったばかりだ。




