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色とりどりの黙示録  作者: owen
序章
4/97

3

次は早めに投稿できればと思います

朝食が並ぶテーブルに向かい合わせに座る華凪と黒希。

本日のメニューは、卵焼き、ウィンナー、味噌汁と白米だ。

「黒希」

「……ん」

箸を咥えたまま、黒希は反応した。眠たげな半眼で新聞紙に目を走らせている。

因みに、半眼が黒希のデフォルトだ。

「今日、予定とかある?」

「どうだろ」

と、黒希は曖昧に答えた。

「一緒に勉強しない? 将来のためにもさ」

「しない」

黒希は、こちらを見向きもせずに言った。

華凪は箸を置き、真剣な表情になった。

「黒希。今は就職難。高校を中退した君は、かなり不利なんだよ。少しでも、遅れを取り戻さないと……」

途中で、言葉を切った。黒希が、チラッとこちらを見てきたからだ。

「何?」

首を傾げ、訊く。

黒希は新聞紙に視線を戻し、

「別に」

いつもの素っ気ない調子で言う。

これも彼の魅力かと、華凪は微笑む。

先ほど華凪が言った通り、黒希は高校を中退していた。理由は同級生への暴行らしい。

喧嘩っ早いのは、相変わらず。昔とちっとも変わっていない。ただ図体が大きくなっただけで、中身は大して変わっていない。

「それで勉強は……」

「しない」

即答すると、黒希は視線を下に落とした。

やがて、

「……用事ができた。しばらく家空けるから」

少し言いづらそうに、そう切り出した。

華凪は特に驚いた様子もなく、

「また?」

たまに、こういう事がある。

用事ができたと言っては、行き先も告げずに何日か帰ってこなくなる。

「どんな用事か、言う気はない?」

寂しげに、華凪は言った。

「……ない」

「そう……」

黒希はテーブルに新聞紙を置き、食べ終えた食器を流し台の方に持って行った。そして二階に上がる。

「はぁ……」

一人、華凪はため息を吐いた。

両親は仕事で海外にいて、中々帰ってこない。数少ないの遊び相手である黒希まで出かけるとなれば、暇で暇で仕方がない。

「宿題、終わらせちゃおっか」

考えた末、そうする事にした。


二階から降りてきた時、黒希は、白いティーシャツの上に黒のジャージを羽織り、黒のズボンに着替えていた。肩にはスポーツバッグが提げられている。

玄関で靴を履く彼の後ろ姿を、華凪は見ていた。

「いってらっしゃい。気を付けてね」

「ん」

黒希を見送り、華凪は食器を洗いにキッチンに向かった。


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