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「ひ……ちゃ~ん……」


 来蘭ちゃんが、あたしの隣で寝息を立てている。

 どういう夢を見ているのかは未知数だけど、あたしは夢の中でも頼られてるみたいだ。それは嬉しいんだが、現実そうは言っていられない。


「うおお!?」


 来蘭ちゃんが身体を密着させてくる。おかげで壁際に追いやられてしまう。く、苦しい。あたしは来蘭ちゃんの抱き枕状態である。世の男性の羨む声が聞こえてくるようだね。聞く耳持っちゃないがよ。


「ふにゃふにゃ」


 こんにゃろめぇ。可愛い声を出しやがって。あたしが男じゃなくてよかったね。男なら、もう我慢の限界に違いない。時計の針の音が気になってきた。それだけ音に敏感になってきたのだ。参った参った。


「ちゅー!」


「!?」


 来蘭ちゃん! 今、あたしの頬にキスしたよ!?

 一体どういう夢を見ているのかな!?


「ふひひひ」


 涎垂らしちゃってるよ。タイプの女の子を見つけたのかね。夢か……最近見てないよなぁ……。見ようと思っても見れないし。現実で暴れまわってるから満足してるのか? 満足感なんか感じないがねえ。


「うっ……うう!?」


 来蘭ちゃんが苦悩してる。男が出てきたのか?

 来蘭ちゃんの夢に出れるというこったあ、ある意味すごいことだねぇ。誇っていいよ。


「比良ちゃーん」


 あ、笑顔になった。きっとあたしが追い払ったのだろうよ。夢の中でも、あたしは来蘭ちゃんのナイトなんかね。ははは。しゃーない。来蘭ちゃんを抱き枕にして寝てやる! 離さないっての。


「おやすーみー」


 寝ながら言うか? まあいい。ようやく来蘭ちゃんも落ち着いたみたいだね。安心安心。


「お休み、来蘭ちゃん」


 あたしの瞼は勝手に閉じた。

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