表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
43/48

9-6

 あたしと緋は、お祖父と別れて拘置所に来ていた。

 シロヤマと会うためにだ。あっさり面会に応じてくれたのには驚いた。まあ、会ってみたら尚更驚いたがねえ。


「……まさか、お前がシロヤマだったとはね。運命のイタズラってやつかい」


 ワッパを掛けられているのに物怖じをしない目。

 座るように促されて素直に従う物腰。

 放火にチェーンソーとは結び付かない風貌。

 あたしを見つめる瞳はギラギラとしている。


「何しに来たんだ! わざわざからかいに来たのか!」


「落ち着けっての。わざわざそんな理由で来てたまるかってんだ。今、シャバで騒ぎが起きていてね……連続貴族襲撃事件ってとこだ。〈平衡〉も〈天道〉も〈遠流路〉も狙われた。結果、〈天道〉の人間は捕まり、〈遠流路〉の人間に至っては殺された。そんで、次に狙われているのが〈城山〉って訳だ。まあ、お前とは思いもしなかったが、まだ両親は健在なんだろう? 狙われる可能性は高い」


「だから? ……もうどうでもいい。外の世界の事など知ったことか」


「マジで言ってんのか?」


「ああ。更正なんかしてやるか! 己を押し殺してまで生きたいとは思わない! ……ははは!」


 別にあたしは説得する気などなかった。彼女なりの筋の通しかたなんだろうから。


「比良、行こう。時間だ」


 緋が腕時計を指差す。あたしはそそくさとその場を後にした。彼女の笑い声が、泣き声へと変わっていくのを聞きながら。


※ ※ ※


「城山の家に行こう。どちらにせよ、必ず〈自由軍〉はやって来る筈だぜ」


「ああ。これ以上、好き勝手されてたまるかっての」


 あたしと緋は、タクシーに乗り込むと、城山家へと向かった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ